ATAMブログ

2021.01.30

2月:コミュニケーション力を身につける【自分の世界観の作品集を作ろう!】 ‐ オンラインイラスト教室|ATAM ACADEMY

2月のアタムアカデミーでは、世界観を色濃く反映する「作品集を作ろう!」を題材として、「言葉による伝え合い」「思考力の芽生え」「豊かな感性と表現」といった、子どものうちに身につけておきたい【社会で生きていくチカラ】を育んでいきます。


社会に出ると、結構な頻度で自己紹介を求められるシーンに出会します。
初対面のひとに自分をよく知ってもらうために、簡潔に自分について伝える必要がありますよね。

私の場合ですと、
「株式会社アタムの宮澤です。子ども向けにオンラインイラスト教室を運営しています。
 前職は〇〇で、▲▲▲(業務内容)をしていました。その前は・・・」
と、こんな内容を伝えています。

しかし、厳密には、これ、自己紹介じゃないですよね。

自己紹介のほとんどが、就職歴と、会社の業務内容、自分の業務内容の紹介となってしまっています。
確かに、職業も私の一部ですが、ほんの一部分でしかありません。
自分を紹介できるものが会社名だけというのも少し寂しいですね。

作品集を作ろう!

そんな中、職歴だけではなく、自分の世界観までも伝えられる便利なものが、作品集(ポートフォリオ)だと思っています。
作者を表現するのに相応しいと選ばれた作品集なので、作者の世界観は、当然、色濃く反映されています。
これほどの深い自己紹介はないでしょう。

そこで、2021年2月のアタムアカデミーでは、世界観を色濃く反映する「作品集を作ろう!」を題材として、
「言葉による伝え合い」「思考力の芽生え」「豊かな感性と表現」といった、子どものうちに身につけておきたい【社会で生きていくチカラ】を育んでいきます。

《自分の世界観の作品集を作ろう!》

  • 自己紹介をしよう
  • 好きなテーマを選ぼう
  • テーマに合わせた作品を描こう

今回の授業でも、作品集の「テーマ」を自由に選んでもらいます。
子どもたちは、何の制約もなく、「自分の好きなもの」「興味のあるもの」「描いていて楽しいもの」を選びます。

ポイントは「自分が描けるもの」ではないことです。
描ける・描けないに関係なく、自分が本当に描きたいものを選ぶ。
大人になると、できる・できないの軸で考えがちになるので、子どもの「描きたい」だけで選ばれた素材に、少し驚くかもしれません。

「なんでこれを選んだのか?」をぜひ聞いてあげてください。

子どもの思い、価値観を知る

子どもに「描きたい」だけの理由で選ばれた素材には、子どもの強烈な思い・価値観が必ず反映されています。
どういう思いでそれを選んだのか、家族でお互いの価値観を確認し合うチャンスです。

子どもの思いや価値観をしっかりと受け止めてあげてください。
そして、自分だったら何を題材に描くか?どうしてそれを描くのか?を伝えてあげてください。

2月の作品集作りでは、このような、家族で深いコミュニケーションが取れる授業の設計にしていきたいです。

身につくチカラ

「自分の作品集作り」の授業を通じて、アタムアカデミーではこんなチカラを身につけて欲しいと願っています。

  • 言葉による伝え合い

    自分のイメージや考えを言葉や絵で、相手に分かるように表現しながら、友達や家族と心を通わせるようになります。
  • 思考力の芽生え

    身近な物や用具などの特性や仕組みを生かしたり、いろいろな予想をしたりし、楽しみながら工夫して表現するようになります。
  • 豊かな感性と表現

    友達同士で互いに表現し合うことで、様々な表現の面白さに気付いたり、友達と一緒に表現する過程を楽しんだりするようになります。

アタムアカデミーでは、イラスト教室としてイラスト技術はもちろん、それ以上に【社会で生きていくチカラ】を身につけて欲しいと思っています。

自分の作品集作りを通じて、家族でお互いの価値観に触れる、深いコミュニケーションができるようになれば、と願っています。
今月の授業を通して、きっと家族の絆が深まるでしょう。

アタムアカデミーと中学受験

(出典:日能研『今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ! 栄東中学校入試問題』https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/202010_ko より)

自分の価値観について聞くような入試問題は、近年、進学校でも増えています。
栄東中学校の入試問題も同様に、自分の紹介したい本を1冊選び、その魅力を伝えることが求められています。

これは普段から深く自分を内省していないと解けない問題です。
単純に「好き」というだけでは作品の魅力は伝わりません。
その作品の、どの部分が好きなのか、なぜ好きなのか、を言語化する必要があります。

ただし、この問題には「正解」はありません。
普段の生活のなかで、子どもたちに「どうしてそう思った?」「どこからそう考えた?」とコミュニケーションをとっていれば解答できるでしょう。

今月の作品集作りでは、家族の中で、そのような会話を生み出すことを狙っています。

作品集作りを通して「親子の会話を増やしたい」

さて、今月の授業を企画する中で、ふと、自分の両親について考えました。
好きな食べ物こそ知っていますが、それ以外のことをあまり知りません。
好きな色とかあるのでしょうか。

皆さんは、自分の親の好きな色を知っていますか?

一番身近にいた両親の好きな色すら知らない私は、もしかすると、家族との会話が足りていないのかもしれません。
私としては会話はしていたつもりですが、表面をなぞるような薄い会話しかできていなかったのかもしれません。

何が好きで、どうして好きなのか、といった価値観の本質に迫る話は、きっかけがないとなかなか難しいです。
今月の授業は、家庭内でそのきっかけになることを願っています。

家族といえど、全くの他人です。
どんな価値観で、どんな風に生きてきたのか、何を大切に思っているのか、は聞いてみないとわかりません。
そんな内容の濃い会話が家族内でも増えれば、きっと心温まる家族になっていきます。

全ての人間関係の基本が家族との関係です。
家族の会話を増やして、いい人間関係が構築できる授業にできれば嬉しいです^^