ATAMブログ

2022.06.22

講師インタビュー 和田安加里先生アート編② ‐ オンラインイラスト教室|ATAM ACADEMY

和田安加里先生の簡単な自己紹介をお願いします。(HN、お仕事内容等)

和田安加里です。

ファッションデザイン事務所のアシスタントを行いながら、イラストの制作や販売を行っています。

自分の中のイメージがうまく表現できたときって嬉しくなりませんか?
「こんなものを描きたい」「こういう風に描けるようになりたい」みなさんの中にある素敵な想像力をぜひ一緒にカタチにしましょう!

和田安加里先生が創作をする上でのテーマを教えてください。

むずかしい質問ですね(笑) 強いていうならば、テーマは大きく2つあります。

1つ目は私のイラストを見た人の「想像力が膨らむかどうか」。
絵の中に絵本のようなストーリー性を持たせてあげるように意識しています。
感性の「こんなこといいな・できたらいいな」をイラストで可視化し、イラストを見た人が「こんな世界があったらいいのにな」と想えるように。そしてそのイメージの続きを想像してくれるようにと願いを込めながら描いています。

2つ目は「画面の中の線は美しい曲線になっているか」。
映画のワンカットのような瞬間的な美しいものを描きたいと画面構成を流動的な構図にすることを意識しています。
中村明日美子さんなどのさまざまな漫画家・絵師さんの影響ですね。

和田安加里先生の最近描いた作品の解説をお願いします。

 

最近描いたイラスト「散髪-haircut-」です。

このイラストは切られていく髪がだんだんとリボンのように変化していくような構図で描いています。人間の髪を切ったときに、ポップで可愛いリボンに返信したらどんなに綺麗だろうかと思って描き始めました。

このイラストでは「補色」そして「差し色」という技法を使っています。
「補色」とは、色相環で正反対に位置する関係の色の組合せのこと。「差し色」とはメインのカラーのほかに、アクセントとして一部に使われる色のことです。

メインは全体的にオレンジ色の柔らかい雰囲気に対し、髪を切るためにハサミを持っている人たちの手はブルーグリーンの色合い。

これはメインの「散髪される子」以外の「何者か」が髪の毛を搾取・または変形させる「他人」であるので少し緊張感を持たせたかったんです。ヒヤリとした冷たさ・緊張感を出すために、この色を選びました。

また、色の面積的に、大半は暖色であるオレンジ・黄色、そして少しの寒色であるブルーグリーンを入れることで「差し色」としての機能も果たしています。「差し色」を入れることでメインの「オレンジ」に焦点がいくように、色の割合にも気を配っています。

みなさんも絵を描くときにアクセントを入れたいなと感じたら、この「補色」「差し色」の技法をぜひ使ってみてください!

メイキング動画もありますので、ぜひ見ていただけると嬉しいです。

和田安加里先生は絵が上手くなるためにどのような勉強をしましたか?

インターネットや図書館にあるポーズ集など、写真や資料集を見ながら模写したり、理屈や構造を文章で読んで理解しながら絵を描いていきました。

観察しながら描くと、自分の苦手なポイントや今まで描いたことのないモチーフなどがわかってきます。その発見を次に描くときに意識しながら描いていくと、だんだんと自分が描けるレパートリーや画力が上達していきました。

ただ描くのではなく、「意識して」描くことが大事
そしていちばん重要だと感じたのは「構造を理解する」ことです。

和田安加里先生が制作をする際に必ずやることはありますか?

まず「調べる」こと。
本やインターネット検索などで、テーマやポーズの資料を探します。

絵に描き込むモチーフのアイデアや関係性・歴史などの下調べです。イラストに奥行きをもたせたり、ある種の謎解きを加えたり、イラストを見た人の想像力が広がるようにするための助けとなります。

私は調べることで、自分の中のイメージの「画像解像度」が上がります。画像解像度が上がると、絵にリアリティが出て不自然なところが減るのです。

そして「全体のラフを描く」こと。
メインからいきなり描くのではなく、一歩引いて「全体はどんな構図にしよう」かを考えます。

「背景に何を加えたらメインのキャラクターが目立つか」「躍動感をテーマにするとしたらどんな構図が映えるのか」など、
おおまかに全体を描くと、あとで大きな修正をしたりしなくてすむので、あらかじめ構図を決めることは大事ですね。

和田安加里先生はどんな時に作品のアイディアが浮かびますか?

2種類のパターンがあります。
突然アイデアが湧いてくるときと、薬を調合するみたいに要素を組み合わせたときです。

アイデアが降ってくるときは、メモに描いたり写真を撮ったりして必ず残すようにしています。
散歩をしていたり、料理をしていたり、あんまりアートに関係ないところでアイデアがふっと湧き出るときがあります
感覚では、名探偵が犯人が分かったときの感じですね。

そして「薬を調合するみたいに」というのは、アイデアになりそうだなと集めたそのメモや写真、または他のキーワードを調べているときに起こります。
 「これ」と「それ」は全然ちがうけど、掛け合わせたら面白くなるかもしれないな。
 「これ」と「あれ」なら、どうなるかな。
といった感じで要素の掛け算の作業をしていると、アイデアが浮かんでくるのです。

絵が上手くなりたい!と思っている方へ和田安加里先生からアドバイスなどがあればお願いします

何度もトライすることが上達の近道です!

これは経験則ですが、
 「好きなものを描く → 資料などを見て観察する → 意識して描く → 誰かに見せて客観的な意見を聞いてみる
この動作を繰り返してみると、だんだん手や頭が「自分の描きたいもの」をわかってきます。

私は美術系専門学校に通っているとき、トレースが可能な素材集を提供しているサイトから、自分の描いたことのないポーズを何体も印刷して、見よう見まねで繰り返し描きました。そこに自分のタッチを加えることで、自身の表現の幅を広げていました。

自分の尊敬する絵師さんの色の塗りかた、線のなぞりかたをためして知ることもいいですね。
繰り返し描くことで、自分の「好き」なパーツやモチーフがわかってきて、それが自分の強みとなります。

また、自分のまわりに絵を描いている友達がいたら、一緒に絵を描くのもオススメです。
ほかの人と一緒に描くことで、自分の知らなかった表現方法や知識が発見できますよ。

リアルな世界だけでなく、ネットを通じて友達を作ることができる今の時代。
アタムアカデミーにも、お絵かき好きな生徒さんが集まっています。少し勇気を出して、一緒に成長できる仲間をつくりませんか?

ほかの生徒さんが授業で絵を見せているとき、ぜひ先生と一緒に観察してみましょう!

 

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