2022.06.30
講師インタビュー 春原ゆきこ先生アート編② ‐ オンラインイラスト教室|ATAM ACADEMY

1:簡単な自己紹介をお願いします。(HN、お仕事内容等)
春原ゆきこです。
大好きなポップイラストを日々制作しながら、定期生徒と新規会員生徒をメインに講師をしています。
生徒の意思を尊重しながら、「描きたい」「作りたい」という気持ちに丁寧に応えていきます。
2:創作をする上でのテーマを教えてください。
軸にしている世界観はこれといったものはありませんが、
「そのとき描きたいもの」を「そのとき試したいやりかた」で描いています。
一つのこと深めるといよりは、色んな描き方ができるようになりたいなと引き出しを増やしています。
絵を描く職業でも漫画、アニメーション、絵本、ゲームなどさまざまな分野があります。
その畑ごとに仕事の進め方や時間のかけ方、大事なことが変わってきます。その描き方の違いを見て知っていくのが好きです。
3:最近描いた作品の解説をお願いします。

好きなVtuberの3人を描いたものです。
テーマは「かっこよく」と「人体の線を気持ちよく」で描いていました。それから女の子なので表情は可愛く。単体でも3人並べても決まるように・・・など。
テーマを分解して、それごとに気をつけたことを書いてみます。
・「人体の線を気持ちよく」
線は何よりも大事です。線がいくところは凹凸を強くして手足は気持ち大きめにしています。
ブラシは入り抜きの設定を最大にしています。
表情のある感じにしたいので線は、ブレやすい設定にして手描き感を少しだけ出しています。
・「ポーズについて」
単体でも3人並べても、レイアウトが揃うように考えました。座りポーズで座り方と手の動きが被らないように気をつけています。
黒とグレーは同じ色。ピンク・青・黄のテーマカラーの部分はトーンを揃えます。
また、肌色の面積が偏らないようにもしました。
・「かっこよく」
キャラクターをかっこよく見せたかったので、デッサンに狂いがないように何度も確認しました。
躍動感より力強く構えている雰囲気にしたかったので、今回はごまかす部分を極力作らないようにしました。
足元が難しく大変でしたね。
4:絵が上手くなるためにどのように勉強しましたか?
好きな絵や理想の作家さんを見つけて、とにかく模写をしています。練習したいものに合わせて、模写の対象を変えています。
たとえば、正しい人体デッサンを練習したいときは、アニメーターさんの絵だったり、
魅力的な色使いを練習したいときは、ゲームのイラストレーターさんの絵など。
絵を勉強するときは「こう描けばこう見える」の目線で、絵を見るようにしています。
手順さえ掴んでしまえば、なんでも描けます。ただ、真似ばかりではオリジナリティがでません。
学ぶときは絵柄ではなく、描きかたなどの引き出しを増やすということを大事にしています。
そのためにも、見分けられやすい部分は、自分のものになるまで何度か繰り返し描きます。
5:制作をする際に必ずやることはありますか?
描き出す前の準備に、サムネイルを一度つくっています。作業手順や完成のイメージトレーニングをするためです。
サムネイルとは、簡単なイメージイラストのことです。
イラスト全体のイメージが頭に浮かんだら、イラストを描き始めます。
6:どんな時に作品のアイディアが浮かびますか?
街中やインターネットでイラストやデザインの作品を目にして、「これは自分でもやってみたいなー」と思うものに出会ったときです。
やりたいことに合わせて「このモチーフを使おうかな」とか「この部分はどうしようかな」と考えながら、アイデアを詰めていくことが多いですね。
私は基本的にひらめきは待っても来ないタイプです。なので、考え続けることを大切にしています。
大事なのは向き合っている時間なので、結局描けなくてもいいと思っています。
5分でも10分でも向き合う時間が準備運動となり、またアイデアが降ってくるきっかけになります。
7:絵が上手くなりたい!思っている方へアドバイスなどがあればお願いします
絵のうまさをどこではかるかは、人それぞれです。私の場合は「デッサン力」が、一番大切かなと思っています。
デッサン力は、描きたいものを正しい形で描けたり、見る人に違和感を感じさせない描き方ができる力のこと。
身につけるにはたくさんの時間と体力が必要です。筋肉や学力を鍛えるのと同じですね。
絵を描き始めて間もないと、自分の絵のデッサンがなんとなくおかしいなと感じても、何もをどう直せばいいかなかなかわかりません。
ですが、たくさん描いているとデッサン力がついて、それがわかるようになります。デッサン力を鍛えるということは目を鍛えるということだからです。
絵を見る目が良くなれば、上手い人と自分の絵の差がわかり、画力の上昇がどんどん加速していきます。
絵をうまくしたいと考えるなら、ぜひ正しい形を描くことに集中してみてください。
アタムアカデミーの先生にもいっぱい質問して、授業を楽しんでくださいね!