ATAMブログ

2022.09.17

講師インタビュー 久遠先生アート編② - オンラインイラスト教室|ATAM ACADEMY

久遠先生の簡単な自己紹介をお願いします。(HN、お仕事内容等)

久遠です。

大学でデザインやイラストレーションを学びつつ、個人的にイラストや漫画を描いたりしています。
楽しい!と思えるような作品づくりをできるように全力でサポートします!

久遠先生が創作をする上でのテーマを教えてください。

その時に描きたいものを描くことが多いので一貫した世界観というものはないのですが、
絵のモチーフとして神父さんを描くことが多いので、絵の外から向けられる「信仰」を意識して制作することが多いです。

信仰」をテーマにしていると言ったのですが、私自身が特に何かの宗教を信じているわけではないので、
描いている対象が信仰されるとしたらどういう風に思われるのだろう、どういう風に見られるのだろうということを想像しながら描いています。
信仰に値するようなキャラクターを描くために、キャラクターデザインなども「どのようにしたら魅力的になるか」しっかり考えています。

また、絵の中の情報だけでなく、絵の外側にある視線や感情が感じられるような表現ができるように意識しています
絵の中の情報だけではなく、外から向けられる感情や視線などを意識して描くと、絵に深みが出ると思っています。
絵に外の世界を意識して描くことで、平面的な絵が外部とつながりを持ち立体的な絵になります。

そして絵を見てもらう人に、絵の外側の世界、感情などを考えてもらうことで、よりその作品に夢中になってくれるのではないかと考えています。
作品の外側まで考えるということは、その作品についてもっと知りたいと思っているからです。
そんな作品を作れるように意識しています。

久遠先生が最近描いた作品の解説をお願いします。

 

 

この2つの作品は大学の授業の課題で制作したものです。

1枚目の作品は「雑誌を切り抜き、そこに書いてある単語を組み合わせてイラストを作成する」という課題でした。
「赤、人間、模様」という単語でキャラクターデザインをして、「無重力、クラブ、しゃけ、ごはん、しぶき、ソフトクリーム」という単語でイラスト全体を仕上げました。
単語の混沌した感じを出したかったので、とにかくめちゃくちゃにモチーフを突っ込みました。
無重力というワードからは宇宙船を思い浮かべたので、宇宙船内をイメージしたハッチをつけ、クラブというワードからミラーボールでギラギラにさせました。
女の子がチャイナ服を着ているので全体的な装飾は、行ったことのある中華料理屋さんの写真を参考にしています。
シャケやご飯の扱いに困ったので、何もひねらずそのまま打ち込むことにしました。

2枚目の作品は「1枚目に描いた作品の続き、裏を描きなさい」という課題でした。
1枚目に制作した作品が非現実的な混沌とした作品だったので、2枚目はこの少女が普段過ごしている世界を描写しました。
そんなに人気のない中華料理屋でお客さんを待っているという設定です。
作品の全体的な色味も、1枚目がピンクや紫に寄せたのに対して、2枚目は暗い赤などでまとめて色彩面でも正反対に見えるようにしました。
メインとなる女の子の他にも人を入れることで、現実らしさを表現しました。

久遠先生は絵が上手くなるためにどのような勉強をしましたか?

私の場合は、美大受験のために美術予備校に通い、デッサンをしたことが一番勉強になったと思います。
ここでとにかく観察が重要なのだということを思い知りました。
それまでは「何も見ないで描くのがカッコイイ」と思っていたのですが、ここで考えを改めました。
今はとにかく見て描く、これをモットーにして描いています。特に人体の動きはとても難しいのでよく観察しています。
このポーズがよくわからない!となったときは似たような画像を探してみたり、なかったときは自分でそのポーズを写真に撮って参考にしたりしています。(なのでスマホのカメラロールに時々変なポーズをした私がいます)

あとは、とにかく好きな絵や上手な絵ををたくさん見て、それに近づけるように模写をしたりしました。
好きな絵に近づきたい、という気持ちもあったのですが、自分が描くのが苦手な部位を上手に描かれる方の絵を参考にして模写をすることで、自分の絵の知識を増やすという目的が大きいです。

この二つのことに共通するのは「とにかく観察する」ということです。

久遠先生が制作をする際に必ずやることはありますか?

作業前には準備運動的な感覚で、短時間のドローイングをしています。
30秒という時間制限の中で人体の形をとらえる「30秒ドローイング」をすることで、形を掴む感覚を思い出してから絵を描き始めます。
これを始めてから動きのあるポーズを描くのが段違いに上手くなりましたし、構図を考えるスピードも上がりました。
絵の練習だけではなく、自分の中のポーズのレパートリーを増やすこともできるので、動きのあるポーズを描きたい!という人にはお勧めの方法です。

作業中には、いわゆる「作業通話」をしています。
同じく作業通話をしたい人が勝手に入ってこられるアプリを使い、作業通話部屋を立てて作業しています。
誰も入ってこないことが多いのですが、通話を繋いでいる、いつか誰か入ってくるかもしれないという緊張感で集中して絵を描くことができます。

締め切りなどが近くなり、本当に焦っている時にはなぜかアニメやドラマの一気見がしたくなり、サブスク制の動画配信サービスなどで映像を流しながら絵や漫画を描いています。
一見集中できなそうに見えるのですが、なぜかとても集中できるのでやめられません。
漫画を描きながら150話ほどあるアニメを観終わったときは、漫画を描き終わった以外にアニメを観終わった達成感もプラスされてお得な気持ちになりました。

久遠先生はどんな時に作品のアイディアが浮かびますか?

主に大学の通学時間に思い浮かびます。
というのも、大学まで片道3時間かけて通学しているので、とにかく暇な時間が多いんです。電車の中ですることがなくなった時にいろいろ考えています。
電車の窓の外の風景をボーっと眺めたりなんとなく音楽を流している時にふと(こんなものが描きたいなぁ)と浮かぶことがあるので、スマホのメモ帳にメモをしたりして忘れないようにして、家に帰ったらiPadを開いて絵を描いています。
忘れっぽいのでメモをしないと忘れてしまうことがあるので、しっかりメモに書いています。

また、あまり胸を張って言えることではないのですが、授業中によく創作のアイディアが降ってきます。
本当に急に思い浮かんでくるので、こっそりクロッキー帳に下書きなどを描いたりして、お家に帰ってから清書したりします。
小さい頃から授業中に落書きしたりしていたので、その延長線ですね。

あとは絵、歌、映画など、他の人が作った創作物を見た時に「こういう作品が作りたいなぁ」と思い、創作のアイディアというか要素が思い浮かんできます。
こんな色使いの絵が描いてみたい、こんな空気感の作品を作ってみたいというモチベーションから制作に至ることが多々あります。

絵が上手くなりたい!思っている方へ久遠先生からアドバイスなどがあればお願いします。

自分が「好き!」と思えるものを見つけるのが大事です。
「こういう絵が好き、こういうお話が好き」というものがあれば「自分もこういう絵が描きたい、こういうお話を描きたい!」というモチベーションにつながってきます。

絵が上手くなるにはまず、絵が上手くなりたいという気持ちを持つことが重要です。
そのために好きなものを見つけて目標にするのはとてもいい方法です。
私もたくさん漫画を読んだり映画を見たりして自分の好きなものを見つけていきました。
そして自分の好きな作品を見つけて、その好きという感情を原動力にして創作活動をしています。創作を始める最初のきっかけはなんでもいいのです。
自分の好きという気持ちを表現できた時の達成感はすごいですよ。

もう一つは、とにかくたくさんの作品を見ることが重要です。
一つとして同じ作品はありません。世の中にはたくさんの表現があります。その表現を知っておくだけで強みになるのです。
自分の好きな表現でなくとも、世の中にはこういう作品があるという知識が加わることで、自分の作品にもより深みが出てくるはずです。
ゲームで言う「経験値稼ぎ」だと思ってみましょう。経験値が多ければ多いほど強くなれます。
絵の練習もゲーム感覚でやればきっと楽しくなってくるはずです。
とにかく楽しんで絵を描きましょう!

 

受けて良かった!と評判の無料体験レッスン
↓↓体験レッスンの詳細はこちら

 

LINE限定で配信している
アタムアカデミーの案内をチェック!

 

他のインタビューはこちら
アタムアカデミー講師一覧
講師インタビュー 久遠先生アート編①

 

ブログカテゴリ
★公式ニュース
★校長先生が伝える授業内容
★アタムくんが伝える描き方ノウハウ
★授業ブログ
★講師インタビュー
★ブログTOP