ATAMブログ

2020.10.28

11月の授業内容:マンガを描こう!

11月のアタムアカデミー「マンガを描こう!」では、「共同性」「道徳性の芽生え」「言葉による伝え合い」を中心に、子どものうちに身につけておきたい【社会で生きていくチカラ】を育みます。

《マンガを描こう!》

  • あなうめ(穴埋め)マンガに
    チャレンジ!
  • 「ふきだし」「効果線」
    を使おう!
  • オリジナルマンガを
    描こう!

誰でも一度は読んだ経験があるマンガですが、11月の授業では、実際に子どもたちがマンガを描いてみます。
マンガ自体は馴染みがあるので取り組みやすいですが、描き始めてみるとその難しさに気づきます。

「自分」以外の視点を持つ

マンガ作りの難しさは、視点の複雑さにあります。
普段、私たちが何かをことばで表現するとき、「私」の一人称視点で表現しています。
主人公である「私」が、対象とのやりとりを通じて、どう考えたのか、どう感じたのか、すべて「私」視点で表現しています。
子どもの日記などを見るとその傾向がよく見られます。

一方、マンガを描くときには、主人公(私)の視点だけではなく、登場人物(相手)の視点、そして、マンガ全体を読んでいる読者(第三者)の視点が必要です。
自分の考え・立場だけではマンガの物語は進まないのです。
相手とのやりとりを通してのみ、物語が進んでいきます。
主人公の発言に対して、相手がどう対応するか、相手の目線に立たないとマンガはできません。

「相手の気持ちを想像する」トレーニング

よく大人の社会では、「相手の目線に立って説明しよう」と言われます。
失言により誰かを傷つけてしまう場面もよく目にします。
このとき、失言してしまうひとに共通しているのは、相手の気持ちへの想像力ではないでしょうか。

自分の発言・態度・振る舞いを相手が見たときに相手は何を感じるだろうか。
また、その状況を周りの友だちが見たとき、どう思われるだろうか。
この想像力を養うのがマンガ作りです。
子どもたちはアタムアカデミーで「相手の気持ちを想像する」トレーニングをしているのです。

アタムアカデミーの子どもたちは、マンガ作りを通して、相手の気持ち・立場を思いやり、想像できる子どもに成長していきます。
こうした相手への配慮こそ、社会で生きていくチカラになります。

身につくチカラ

アタムアカデミーの「マンガを描こう!」を通して、子どもたちはこんなチカラを身につけます。

  • 協同性

    マンガの登場人物になりきることで、日常生活でも友だちの思いや考えなどを感じながら行動できるようになります。
  • 道徳性の芽生え

    相手の気持ちを想像することで、友だちや周りの人の気持ちを理解し、思いやりをもって接するようになります。
  • 言葉による伝え合い

    登場人物のセリフを作りながら、言葉を通して先生や友だちと心を通わせることを学びます。

完璧に相手の気持ちを想像するのは難しいですが、幼少期での非認知能力の教育を受けることで、一定のレベルまでは、相手の気持ちを想像できるようになります。
相手の気持ちを想像するのは、才能ではなくスキルです

アタムアカデミーでは、イラスト教室を通じて、楽しみながら相手の気持ちを想像できるようになることを目指し、社会で生きていくチカラを育みます。

中学受験とアート教育

アタムアカデミーは、オンラインのイラスト教室ですので、子どもたちにはイラストの楽しさを中心に教えています。
しかし、子どもたち全員が職業としてイラストに携われるわけではありません。

そのため、アタムアカデミーでは、イラストの楽しさを伝えるのはもちろんですが、「アタムアカデミーに通ってよかった」と思ってもらえるように、社会を生きていくチカラを育てることにも注力しています。

こうした社会を生きていくチカラは、進学校を中心とした中学校受験でも問われ始めています。

(出典:日能研『今月の額面広告に掲載されている問題はこれだ!横浜雙葉中学校』https://www.nichinoken.co.jp/shikakumaru/201907_sh​より)

11月の授業「マンガを描こう」で、子どもたちは相手の立場に立って想像することを学びます。
大人の社会でも、解決が難しい問題ほど利害関係の調整が大変です。
そのとき相手の立場で想像できる人こそ、難しい問題の落としどころを見つけて解決に導きます。

横浜雙葉中学校の2019年の入試問題でも、「マンガを描こう!」と同様、(自分の主張とは関係なく)反対の立場として、賛成の立場のひとに意見をする問題が出題されています。

この問題の本質は「相手の立場を想像できるか」にあります。
日本の選挙での投票率が低い理由を知っている必要はありません。
色んな主張に対して意見を述べられるような人間になってほしいという学校からのメッセージが感じられます。

マンガを描こう!を通して

「マンガを描こう!」を通して、相手の立場に立って想像できる能力が身につくことを説明してきました。
しかし、それだけではマンガは描けません。
マンガはストーリーがいちばん大事です。

社会に出ても報連相(ホウレンソウ)の要領が悪く、何が言いたいかよくわからないひとを見かけます。
その方に足りていないのは、語彙力でも話しの巧さでもなく、ストーリーの構築力です。

4コママンガはマンガの基本であり、ストーリーの基本です。起承転結を4コマで表現する必要があるのです。
極端に短いコマ割りなので、要点をしっかり押さえ、説明のムダを削る必要があります。
もちろん、削りすぎるとストーリーが伝わらないので、さじ加減が重要です。

子どもたちが試行錯誤して作った4コママンガを、アタムアカデミーでは授業で発表します。
先生、友だちの目線からストーリーが伝わっているのか、授業でフィードバックがあるのです。

子どもたちが相手の気持ちを想像できるように

ときには意図が伝わらないこともあるでしょう。
ただ、そういったネガティブなフィードバック(もちろんネガティブな言葉は使いません)を通じて、子どもたちは第三者の視点から自分のストーリーを見つめ直して成長していきます。

4コママンガを作り終えたとき、子どもたちが相手の気持ちを想像できるようになり、頭の中で自由にストーリーを作り続けられる。11月の「マンガを描こう!」は、そんな授業にしていきたいと思います。