
人物・キャラクターの描き方
初心者も簡単!動きのあるポーズのイラストの描き方
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ロングヘアは、女性らしい華やかさやエレガントさを表現しやすく、アレンジの幅も広いため、キャラクターの個性を引き出すのに向いている髪型です。一方で、髪の面積が大きいぶん、立体感や流れの表現がそのままイラスト全体の完成度に直結するため、描くときにおさえておきたいポイントがいくつかあります。
この記事では、ロングヘアの描き方について、アタリの取り方から線画、色の塗り方、風になびく髪の表現、さらにスタイルやアレンジごとの描き分けまで、順を追って解説していきます。
参考記事:初心者も簡単!髪の毛のイラストの描き方
それでは、アタリから仕上げまでの手順を見ていきましょう。ここでは基本のストレートヘアを例に進めます。
アタリとは、細かく描きこむ前に、おおまかな形やシルエットを先にとらえるための下描きのことです。ロングヘアのアタリを取るうえで大切なのは、髪がどこから生えて、どこに向かって流れていくかを最初に整理しておくことです。

まず、頭を球体としてとらえ、つむじの位置を決めます。髪の毛はすべてこのつむじから放射状に生えて、毛束となって下へ流れていきます。つむじの位置を決めずにいきなり毛束を描きはじめると、毛の流れる方向がバラバラになりやすく、不自然な仕上がりになってしまいます。つむじは髪全体の流れの起点にあたるため、最初にしっかり位置を決めておくことが重要です。

つむじの位置が決まったら、頭の形に沿ったヘルメットのような大きなかたまりとして髪全体のシルエットをとらえ、そこから毛束を分けていくイメージでアタリを描きます。いきなり1本1本の毛束から描きはじめるのではなく、まず大きなシルエットを先に決めてから細分化していくと、全体のバランスが崩れにくくなります。

ロングヘアのアタリでとくに意識したいのが、ボリュームと流れの2つです。
ボリュームについてですが、ストレートのロングヘアの場合、髪は重力によってまっすぐ下に落ちるため、横にはあまり広がりません。横幅を広く描きすぎると、ストレートヘアなのにボリュームが出すぎている不自然なシルエットになってしまいます。重力で下に引っぱられている状態を思い浮かべながら、すっきりとしたシルエットを意識してアタリをとりましょう。
流れについては、長い髪が肩や背中、胸といった体のラインに当たって曲がるところを意識することが大切です。髪は空中に浮いているわけではなく、体の表面にそって流れていきます。たとえば肩に当たった髪は、肩の丸みにそって前と後ろに分かれて落ちていきます。こうした体との接点を意識してアタリに反映させると、髪が体になじんだ自然な見た目になります。

アタリが描けたら、線画を描きこんでいきます。ロングヘアの線画で大切なのは、長い髪の流れが途中でとぎれないように、なめらかなストロークで描くことです。
短い線をつなぎ合わせて長い髪を描こうとすると、つなぎ目でガタついたり、流れが不自然に折れたりしやすくなります。デジタルの場合は、手首ではなくひじや肩を使って腕全体で線を引くようにすると、長くなめらかな線が引きやすくなります。一発で思いどおりの線が引けなくても、やり直し機能を使って納得のいく線が引けるまで繰り返すほうが、きれいな仕上がりになります。
線にメリハリをつけることも、ロングヘアの線画では重要なポイントです。具体的には、手前にくる毛束の線は太めに、奥に回りこむ毛束の線は細めに描きます。なぜこうするかというと、人間の目は太い線で囲まれたものを手前に、細い線で囲まれたものを奥に感じる傾向があるからです。この線の太さの差が、髪の毛が何層にも重なっている立体感を表現してくれます。
参考記事:初心者も簡単!キレイな線画の描き方

線画ができたら色を塗っていきます。ロングヘアの塗りは、大きく分けるとベースカラー、影、ハイライト、空気感の4つのステップで進めます。
まずベースカラーをむらなく塗ります。次に、ベースカラーよりも一段階暗い色で影を塗っていきます。影を塗るときに意識してほしいのは、頭が球体であるということと、髪が上から下へ流れているということの2つです。球体に光が当たると、光源の反対側にゆるやかなカーブを描いて影ができます。この球体の影と、毛束が重なりあうことで生まれる影の2種類を意識して、まずはざっくりと大きく影を置いていきましょう。

ざっくり影を置いたら、髪の毛の流れにそって影を細かく描きこんでいきます。ここでひとつコツがあります。手前に見えている毛束と、奥にある毛束のあいだで明度の差をつけることです。手前の毛束を明るめに、奥の毛束を暗めに塗ることで、毛束の前後関係がはっきりし、髪全体のシルエットが際立って立体感が増します。

影が塗れたら、ハイライトを入れます。ハイライトは頭の球体の形にそって入れるのが基本です。光源に近い部分、つまり頭のてっぺん付近にもっとも強いハイライトが入り、そこから離れるにつれて弱くなっていきます。ロングヘアの場合は、毛先にかけても軽くハイライトを入れるとツヤ感が出ます。最初はざっくりと明るい色を塗り、あとから消しゴムツールなどで形を整えていくと、シャープなツヤの表現がしやすくなります。
参考記事:初心者も簡単!ハイライトの描き方

最後に、透明感や空気感を加えて仕上げます。ロングヘアは面積が広いぶん、すべてを同じ調子で塗ると重たい印象になりがちです。毛先などに柔らかいエアブラシで明るい水色や環境光の色をうっすらとのせ、グラデーションをつくることで、髪の先のほうが空気にとけこんでいくような軽やかさが表現できます。
なぜ水色や環境光の色を使うかというと、現実の世界では物体の端のほうには周囲の光(環境光)の色がうっすらと映りこむ性質があるからです。この現象を再現することで、髪が空間のなかに存在している感覚が生まれ、透明感のある仕上がりになります。色をのせたレイヤーの合成モードをソフトライトなどに変更し、不透明度を調整したら完成です。

風になびくロングヘアは、イラストに動きや臨場感を加える表現としてよく使われます。風になびく髪を描くときは、まず風が吹いてくる方向を決め、大きなシルエットでなびき方のイメージをつかむことが出発点です。
いきなり毛束ごとの動きから描きはじめると、毛束ごとに風の方向がバラバラになりやすくなります。風は目に見えませんが、髪のなびき方を通じて風の方向や強さが伝わります。そのため、すべての毛束が同じ方向の風を受けているように描くことが、説得力のある表現につながります。
風になびく髪を描くときは、最初に後ろ髪から描くのがおすすめです。後ろ髪はロングヘアのなかでもっとも面積が大きく、髪全体のシルエットの大部分を占めているため、ここを先に決めることで全体の動きの方向性がつかみやすくなります。風の方向にそって大きく流れるように後ろ髪のシルエットを描きましょう。

次に前髪を描きます。前髪は顔に近いぶん目に入りやすく、風の強さを伝える役割が大きいパーツです。風が弱いときは毛先がわずかに流れる程度ですが、風が強くなると前髪全体が横や上に持ち上がります。どの程度の風を表現したいかによって、前髪のなびき具合を調整しましょう。

サイドの髪は、顔の横を通って後ろ髪と前髪をつなぐ位置にあります。風が前から吹いている場合は後ろに流れ、横から吹いている場合は風が抜けていく方向にそって横に広がります。風がサイドの髪を通り抜けていく動きを意識して描くと、空気の流れが感じられる自然な表現になります。

アタリで全体の動きが決まったら、線画と塗りを進めていきます。仕上げに、おくれ毛のような細い毛を数本描き足すと、風に吹かれてふわふわと浮いている軽やかな質感を表現できます。おくれ毛は太い毛束からはみ出すように、すこし違う方向になびかせて描くのがポイントです。メインの毛束の流れと完全に同じ方向だと存在感が出にくいため、わずかにずらすことで風のランダムさが加わり、自然な動きに見えます。

風の強さによって、髪の動き方は大きく変わります。弱い風であれば毛先がわずかに流れる程度にとどまり、髪の大部分は重力にしたがって下に落ちています。風が強くなるにつれて、毛先だけでなく髪全体が宙に浮き上がるように大きくなびきます。風がさらに強いと、髪が体から大きく離れて横や上に広がるイメージです。
このときの原理はシンプルで、重力と風の力の綱引きです。重力は髪を下に引っぱり、風は横や上に押し流そうとします。弱い風では重力のほうが勝つため髪は下にとどまり、強い風では風の力が勝つため髪が持ち上がります。この力のバランスを頭に入れておくと、風の強さに応じた自然ななびき方を描きやすくなります。

ロングヘアといっても、長さやスタイルによって印象は大きく異なります。ここでは、長さの違いとスタイルの違いに分けて、描き分けのポイントを解説します。
ロングヘアは一般的に、長さによって3段階に分けられます。
セミロングは、鎖骨から5cmほど下あたりまでの長さです。ロングヘアのなかではもっとも短く、肩にかかる程度なので軽やかさと女性らしさのバランスがとりやすい長さです。
ロングは、胸のあたりまで届く長さです。いわゆる一般的なロングヘアのイメージにもっとも近く、髪の面積が大きくなるぶん、毛束の流れや重なりを意識して描くことが大切になってきます。
スーパーロングは、胸よりもさらに下まで伸びた長さです。腰やそれ以下まで届くこともあり、髪の重さによる毛先のまとまり方や、体との接点がさらに多くなる点を意識して描く必要があります。
長さが変わると髪の重さも変わるため、シルエットや毛先の動き方にも違いが出ます。長い髪ほど重力の影響を強く受けてまっすぐ下に落ちやすく、短い髪ほど毛先が軽く動きやすいという傾向があります。この違いを描き分けに反映させると、長さの差が伝わりやすくなります。

ストレートヘアは、うねりがなくまっすぐに伸びた髪型です。毛の流れがすべて同じ方向に揃っているため、すっきりとしたスマートな印象になります。描くときのポイントは、毛束の線をできるだけ平行にそろえて、途中で大きくうねらせないことです。毛先もパツンと切りそろえるか、自然にすぼまる形にすると、ストレートらしいシャープさが出ます。

ウェーブヘアは、髪に波のようなゆるやかなうねりがある髪型です。ストレートヘアと比べてボリュームが出るため、毛束が外側にゆるやかに広がっていくように描くのがポイントです。
ウェーブを描くときは、S字のカーブをくり返すイメージで毛束を描いていきます。すべての毛束がまったく同じカーブだと人工的に見えてしまうので、毛束ごとにうねりの大きさやタイミングを少しずつずらすと、自然なウェーブに見えます。

巻き髪やカールヘアは、コテやアイロンで人工的にカールやウェーブをつけた髪型です。ウェーブヘアとの違いは、カールがより規則的で、毛先に向かって巻きが強くなる傾向がある点です。
巻き髪には、カールの方向や強さによっていくつかの種類があります。全体をふんわり巻いた巻き髪は華やかでエレガントな印象になり、内巻きにカールさせたスタイルはかわいらしく柔らかい印象を生みます。外巻きにすると毛先が外にはねるため、大人っぽく活発な印象になります。カールの方向ひとつでキャラクターの印象が大きく変わるので、どんな性格のキャラクターかを考えながら巻き方を選ぶとよいでしょう。
参考記事:初心者も簡単!巻き髪のイラストの描き方

姫カットは、顔周りの髪をほお~あごのあたりで切りそろえたスタイルです。ロングヘアの長さは残したまま、顔の横だけ短くカットしているのが特徴で、和風な印象やお嬢様のような雰囲気を出すことができます。
描くときは、顔周りの短い髪とうしろの長い髪の段差をはっきり描くことがポイントです。この段差が姫カットの最大の特徴なので、ぼかさずにくっきり描き分けるとスタイルが伝わりやすくなります。ほかのヘアスタイルとの組み合わせも人気があり、巻き髪やウェーブと合わせることでさらに個性を出すことができます。

ロングヘアは長さがあるぶん、さまざまなアレンジが可能です。アレンジによってキャラクターの性格や場面の雰囲気を変えられるため、描き分けのバリエーションを知っておくと表現の幅が広がります。
ポニーテールは、髪を後頭部でひとつにまとめたアレンジです。結ぶ位置の高さによって印象が大きく変わります。高い位置で結ぶと元気で活発な印象に、低い位置で結ぶと落ち着いた大人っぽい印象になります。
描くときに意識したいのは、結び目に向かって髪が集まる流れと、結び目から下に垂れる髪の流れの2つが切り替わるポイントです。結び目より上の髪は頭の形にそって結び目に向かって集まり、結び目より下の髪は重力で下に落ちるか、動きに応じてなびきます。この2つの流れの切り替わりを意識すると、自然なポニーテールが描けます。
参考記事:初心者も簡単!ポニーテール・ツインテールのイラストの描き方

ツインテールは、髪を左右に分けてそれぞれまとめたアレンジです。女の子らしいかわいらしい雰囲気になりやすく、ポニーテールと同じように結ぶ位置で印象が変わります。高い位置で結ぶと幼くかわいらしい印象に、耳のあたりや低い位置で結ぶとすこし大人びた印象になります。
左右の髪のボリュームや長さが不揃いにならないように、バランスに気をつけて描きましょう。正面から見たとき、左右対称に近いほうが安定した見た目になります。
参考記事:初心者も簡単!ポニーテール・ツインテールのイラストの描き方

ハーフアップは、耳より上の髪だけを後ろでまとめ、残りの髪はおろしたままにするアレンジです。髪をまとめた部分のすっきり感と、おろした髪の女性らしさが両立するため、上品で華やかな印象になります。
まとめた部分をお団子にしたり三つ編みにしたりと、まとめ方によって個性を出せるのも特徴です。描くときは、まとめた部分とおろした部分の境界線がどこにあるかを明確にすると、ハーフアップのスタイルが伝わりやすくなります。

三つ編みは、髪を3つの束に分けて交互に編みこんでいくアレンジです。ひとつにまとめて1本の三つ編みにする場合と、左右に分けて2本にする場合があります。
三つ編みを描くときのポイントは、3つの束が交互に上を通る規則的なパターンを意識することです。左の束が真ん中に、真ん中の束が右に、右の束が真ん中にくる、というくり返しで編まれているため、この重なり順を追って描いていくと正確な三つ編みになります。
編み方の細かさやゆるさでも印象は変わります。きっちりと細かく編むときちんとした印象に、ゆるく編むとこなれたカジュアルな印象になります。また、前に垂らすか後ろに垂らすかでもキャラクターの見た目が変わるので、どんな雰囲気を出したいかによって描き分けてみてください。
参考記事:初心者も簡単!三つ編みのイラストの描き方

最後に、ロングヘアの魅力をさらに引き出すためのテクニックを紹介します。
髪のツヤは、イラストに美しさや清潔感を加える大切な要素です。ロングヘアのツヤは、頭の球体の形にそってハイライトを入れることで表現します。よく「天使の輪」と呼ばれる、頭のてっぺん付近にリング状に入る光がこれにあたります。
この天使の輪が現実に見える理由は、髪の毛の表面にあるキューティクルが整っていると、光が一定の角度で反射してリング状の輝きになるためです。イラストではこの光を再現することで、つやのある健康的な髪を表現できます。
ロングヘアの場合は天使の輪だけでなく、髪がいちばん盛り上がっている部分(たとえば肩に当たって折れ曲がるあたり)にもハイライトを加えると、長い髪全体にツヤ感がいきわたります。毛先にかけてグラデーションですこし白っぽくしていくのも、軽やかさと透明感を加える効果的な方法です。
参考記事:初心者も簡単!ハイライトの描き方

先ほどの項でもくわしく解説しましたが、風になびく髪はイラストに動きと臨場感を加えてくれます。描くときは前髪、横髪、後ろ髪の3つのパーツに分けてそれぞれのなびき方を考えると整理しやすくなります。な
びき方の大きさや方向で風の強さや吹いてくる向きが伝わるので、イラストの場面に合わせて描き分けていきましょう。穏やかな春風であれば毛先がわずかにそよぐ程度に、嵐のような強風であれば髪全体が大きく宙に舞い上がるように、風の強さに応じた表現を意識してみてください。

髪の毛は体の一部として体とつながっているため、体が動けば髪も一緒に動きます。この連動を意識して描くことで、イラストに説得力が生まれます。
たとえばキャラクターが振り向いた瞬間であれば、体は振り向いた方向に向いていますが、髪は慣性で一瞬遅れてついてきます。この時間差を表現すると、動きの途中の一瞬を切り取ったような臨場感が出ます。また、体の動き自体は小さくても、髪の動きを大きく描くことで、イラスト全体に広がりや奥行きを加えることもできます。
髪が体にどう当たっているかという接地感も大切なポイントです。肩にかかった髪は肩の丸みにそってたわみ、腕の上にのった髪は腕の形に合わせてわずかに曲がります。こうした体との接点をていねいに描くと、髪がただ宙に浮いているのではなく、ちゃんと体の上に存在しているという実在感が伝わります。
参考記事:初心者も簡単!色々なポーズの描き方


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