初心者も簡単！横顔のイラストの描き方

今回は、誰でもカンタンに描ける横顔の方法を紹介します。

横顔の基本的な構造

横顔イラストを描くときは、まず頭の中にある「頭蓋骨の形」を意識するのが重要です。鼻や顎など、骨が出っ張っている部分を正確につかむことで、より自然な横顔を描けるようになります。ここでは、頭蓋骨をシンプルな形でとらえる方法と、全体の比率のとり方を紹介します。

頭蓋骨の形を意識しよう

横顔を描く際に大切なのは、頭の内部にある頭蓋骨の構造をイメージすることです。鼻の始まりや顎など、骨が出っ張っている部分をしっかり確認しながら線を引きましょう。

特に意識するべきポイントは次の2点です。

• 鼻や顎など骨が出っ張っている箇所を意識する
• 目が収まる位置や眉毛の位置も、骨の形を参考に考える

頭蓋骨を意識することで、顔のパーツを正しい位置に配置しやすくなります。

シンプルな形で頭蓋骨をとらえる

頭蓋骨の形をそのまま描くのは難しいので、まずは楕円形と三角形を組み合わせて簡略化しましょう。

次の2つの図形を組み合わせると、頭蓋骨の大まかな輪郭をつかみやすくなります。

楕円形 … 頭部全体（頭頂から後頭部あたり）
三角形 … 顎のラインから顎先にかけて

イラスト表現としての横顔の描き方

今回はリアルな顔ではなく、イラスト表現の横顔について説明していきます。

リアルな顔は、イラストの表現よりも目の大きさが小さくなって、鼻やあごの骨が目立ちます。イラストで表現する横顔と、リアルな横顔の違いを比べてみましょう。

イラストで描く横顔は、頭の形の基準になる丸の形を取って、鼻を描いていきます。

鼻筋は、気持ち沿ったような線を描くとイラスト表現としてかわいくなります。

鼻から下のくちびる〜アゴにかけてはナナメのラインになるように描いてみましょう。

目は、鼻の付け根のくびれた部分を目印にして描いていくと、ちょうどいいバランスが取れます。

耳の位置は、丸に十字線を引いて場所を決めましょう。

十字線の右下が目印となる位置です。

目と同じ高さになるように気をつけましょう。

頭の形のアタリを取ってから髪の毛を描いていくと、頭の形がキレイに整います。

男女別の横顔の描き方

男の子の横顔の描き方

次は男の子の横顔を描いていきます。

まずは頭の形の丸を描いて、鼻の付け根のくぼみを描いていきましょう。

男の子の横顔は、鼻筋をスッと通してあげます。

「上くちびる」と「下くちびる」と「あご」の凹凸をしっかりと出すと、骨っぽいしっかりした印象に仕上がります。

「鼻筋」や「エラ」をしっかりと意識して描いていきましょう。

男の子の首は、少しだけ太めに描いていきましょう。

男の子の横顔の場合は、喉仏も忘れずに描き加えてください。

女の子の横顔の描き方

次は女の子の横顔を描いていきましょう。

くちびるを省略して丸みを出していきます。

キホンの形がしっかり取れれば、アタリを省略しても自然に見えるようになります。

頭の丸の形を取ったら、鼻を短めに少しだけ上にツンと向けて描きます。

耳の位置は、丸を十字線を引いて四分割した右下の位置に描きます。

目は、鼻の付け根のくびれた部分から描きはじめましょう。

タテに長めの目の形を描いていくと、ぱっちりした瞳になります。

女の子の場合、上まぶたの線に厚みを出すと目が強調されて可愛くなります。

まつげの数や長さはおこのみでアレンジしてみましょう。

髪の毛はアタリに沿って描き足していきます。

頭の丸みを意識して、髪の毛の流れを入れていきましょう。

男女の横顔の違い

男女の横顔を描くときは、鼻筋や顎の形などにいくつかの違いがあります。ここでは、描き分けに役立つ2つのポイントを紹介します。

鼻筋のカーブ・高さ

男性の鼻筋

男性の鼻筋は、まっすぐで高さがあるのが特徴です。外国人風のはっきりとした鼻筋をイメージすると描きやすいでしょう。

女性の鼻筋

女性の鼻筋は、緩やかなカーブとなっているのが特徴です。アニメのキャラクターのような柔らかいラインを意識すると自然な印象に仕上がります。

くちびるから顎にかけてのライン・顎の大きさ

男性の顎ライン

男性の顎ラインは、くちびるから顎にかけての凸凹が大きいのが特徴です。顎そのものもやや大きめに描くと男性らしさが強調されます。

女性の顎ライン

女性の顎ラインは、なだらかで凸凹が少ないのが特徴です。顎は小さめに描くと柔らかく女性らしい印象になります。

横顔のイラストを描くポイントと練習方法

横顔イラストを描くときは、まずシンプルな図形でシルエットをとらえましょう。また、練習にはモデル写真や資料を活用するのがおすすめです。ここでは、初心者が押さえておきたい描き方のポイントと効果的な練習法を紹介します。

横顔を描くポイントは、シンプルな図形でとらえること

まずは難しいパーツにこだわらず、全体の形やバランスをシンプルな図形で把握してから細部を描き進めるのがおすすめです。

大人やリアルな人物の場合

• 丸 … 頭蓋骨のイメージ
• 三角形 … 顎の輪郭
• 小さめの三角形 … 鼻の形

これらの図形を組み合わせると、頭部全体の構造を把握しやすくなります。

子どもやデフォルメキャラの場合

• 丸 … 頭部
• 三角形 … 顎や顔の下半分

大まかなシルエットを単純化して描くと、柔らかくかわいらしい印象を出しやすくなります。

モデル写真や資料を活用する練習方法

トレースで形を掴む

実際の横顔写真を上からトレースしてみましょう。トレースでは、横顔がどういうラインを描いているのかを直感的に理解できます。

トレースの練習では、ひとまずシルエットを見て、鼻・顎の位置関係や輪郭のバランスをつかむことに集中しましょう。

模写で表現力を磨く

トレースで形を理解した後は、写真を見ながら模写をして、実際の横顔を自分の手で再現する力をつけていきましょう。

最初はそっくりに描くことを目標にし、慣れてきたら少しずつ自分なりに横顔にアレンジを加えてイラスト化してみましょう。

一連の練習を繰り返していくことで、横顔イラストのクオリティがぐんとアップします。ぜひモデル写真や資料を活用しながら、横顔のイラスト練習をしてみてください。

横顔のイラストのよくある失敗例と改善策

横顔イラストを描くとき、目・耳・鼻などの位置や大きさのバランスが崩れがちです。ここでは、よくある失敗例と、その改善方法をわかりやすくまとめました。イラストを描いていて「なんだかおかしい…」と感じたら、ぜひチェックしてみてください。

目・耳・鼻のパーツの位置がずれる

①目がおかしいと感じるとき

鼻筋と目の間隔を意識し、目が鼻筋に寄りすぎていないか注意しましょう。頭蓋骨のくぼみを意識して、目が収まっている骨の形をしっかりイメージしながら描くと、自然な位置関係がつかみやすくなります。

②耳の位置がおかしいと感じるとき

耳の上部は目の上部と、耳の下部は鼻の下部と水平ラインを目安に、頭全体のバランスを見ながら耳を配置してください。

③鼻の位置がおかしいと感じるとき

鼻筋は横顔を描くうえで重要なラインなので、目と鼻の距離、鼻筋の骨の形をチェックし、ほかのパーツとの位置関係も必ず確認しましょう。とくに目・耳の位置と合わせて、鼻が飛び出しすぎたり、低すぎたりしないか気をつけてください。

鼻や口の角度が合わない

鼻や口の角度が合わない場合は、次の2点を確認してみましょう。

• 簡単なシルエットで違和感をチェック
  図形化したとき、鼻や口の角度に不自然さがないかを先に確認します。
• くちびるが鼻から顎のラインよりも飛び出さないように
  横から見た際、くちびるが不自然に前に出ていないか気をつけて描きましょう。

蓋骨の大きさが不自然

頭蓋骨を正円にしすぎると頭が大きく見え、バランスを崩しやすいです。頭蓋骨は縦長の楕円をイメージするほうが、額や後頭部のシルエットをきれいに描けます。

子供の横顔が上手に描けない

子供と大人では顎の大きさが異なります。大人と同じ感覚で描くと顎が大きくなりすぎるので、小さめに描くように調整しましょう。

子供らしさを出すには、目や鼻などのパーツをやや大きめ、顎や輪郭は小さめに描くとバランスがよくなります。

アタムアカデミーで横顔の描き方を学べる

アタムアカデミーでは、横顔の描き方を学ぶことができます。
横顔のイラストの基本となるアタリの描き方から学べるよ。