イラストノウハウ
パース・背景の描き方

初心者も簡単!波のイラストの描き方

今回は、簡単な波のイラストの描き方を紹介します。

波のイラストを上手に描けるようになると、海辺やプールを背景に使えるようになり、イラストの幅が広がります。

ただ、ひと口に「波」といっても、穏やかな波や激しい波など表現の幅は広く、自分のイメージ通りに描くのは難しいです。そのため、今回の説明を参考に、実際の波の写真を見ながら波を描く練習をしてみてください。

基本の波のイラストの描き方

波のイラストのベースの色を塗る

今回は、夏の穏やかな海をイメージしながら波のイラストを描いていきます。
まずはベースの色を塗りましょう。

夏の海をイメージしているので、少し明るくパキッとした色を使ってベースを塗ります。
冬の海を描きたいときは、彩度を下げた色を使うと冬らしさが出ます。

海を描く場合は、ベースの色選びに注意してください。
実際の海は空の色を反射しているので、いろんな色が混ざっていて真っ青ということはありません。

今回はちょっと緑がかったターコイズブルーをベースに色を塗っています。

波のイラストのアタリを描く

白色のペンでざっくりと波のアタリを描いていきます。
手前から奥側に向かって小さくひし形を描くイメージで描きましょう。

今回は、色が馴染んで強い白波を表現できる厚塗りペンを使って描いています。
あとで細かく描き込むので、アタリの工程では気楽にサッと描いて大丈夫です。

手前のひし形を大きく力強く、奥側のひし形を小さく筆圧を弱く描くと遠近感がでます。

波の影を描く

光源を設定すると光が反射している部分から波の立体感をイメージしやすく、波の影も描きやすくなります。今回は左上に光源があるイメージで描いてみましょう。

まず、波全体に大きな影を描きます。

光源から遠い右下から光源のある左上に向かって、徐々に明るくなるようにグラデーションしていきます。

ベースの色の上に濃い色、薄い色、中間色と3つの色を塗っていまきす。
塗り跡はぼかしブラシや色混ぜブラシなどを使って馴染ませましょう。

次に、波それぞれの影を描いていきます。

白波の右下にベースの色より濃い色を塗り、影を描いていきます。
それぞれのひし形で明暗のグラデーションをつけると波の影が表現できます。

影が濃ければ高い波、影が薄ければ低い波を表現できます。
自分のイメージする波の高さに合わせて、影の濃さを調整してください。

波のハイライトを描く

まずは、波の頂上の光が当たる部分により際立つ白波を描き足していきます。
白い線の太さや色の濃さで強弱をつけると波のメリハリがつきます。

今回は画面中央の波に視線を集めたいので、中央の波は白線のハイライトを強く、それ以外の波はハイライトを弱く描き込んでいます。

次に、波全体にもハイライトを描き込んでいきます。

光源の位置を考えながら、ベースの色より明るい色でハイライトを塗っていきます。
光源は左上にあるので、波が盛り上がっている部分の左側に明るい色を塗ります。
塗り跡はぼかしブラシでぼかしましょう。

ハイライトを強くすれば波が盛り上がっているので高い波、ハイライトが弱ければ盛り上がっていない低い波を表現できます。

波のイラストの仕上げ

夏の海のイメージに近づくように仕上げていきましょう。
このままだと全体的にちょっと暗く、夏の海っぽくないので、明るく仕上げていきます。

明るい水色の透明度33%のオーバーレイで色味を調整し、波のイラストの完成です。

波しぶきや白波の描き方

次に波しぶきや白波の描き方を説明します。
波しぶきや白波が描けると、イラストに躍動感が加わるのでおすすめです。

今回も夏の海をイメージしながら波しぶきや白波を描いていきます。

波しぶきや白波のアタリを描く

まず、白色でざっくりと波のアタリを描いていきます。
紙が丸まっていっているイメージでアタリを取りましょう。白波は白く塗りつぶします。

波は、手前の波が打ち始めていて、奥の波は立っています。
横から見るとイメージしやすいです。

そのため、手前の波は白波の部分を多く、奥の波は白波を少なく描きましょう。

波しぶきや白波の影を描く

今回も光源は左上に設定し、ベースの色より濃い色で波の影を描いていきます。
波しぶきの際に特に暗い色をおくと波の立体感が増します。

波打つ直前の手前の波は影の部分が多く、奥の波はまだ立っている段階なので影はほとんど描きません。

波しぶきや白波の表面を描く

ベースの色と少し濃い色で波の模様を描き込んでいきます。
波に沿って線を引いたり、ひし形をイメージして描き込みましょう。

手前の波を描き込むことで遠近感が表現できます。
手前の波は波打ち始めているので、影となる暗い色が多く、波の中の水面の模様も増やします。

一方で、奥の波は暗い色はあまり使いません。

波しぶきを描く

次に、エアブラシの飛沫などで、小さな波しぶきを描き足していきます。

手前の波から波しぶきが飛んでいるイメージで描きましょう。
波しぶきの量は絵のバランスを見ながら調整していきます。

波しぶきの量が多いと激しい波、少なければ穏やかな波を表現できます。

波しぶきや白波の仕上げ

影を描き込むうちに全体的に暗くなったので、最後に色味を明るく調整していきます。
オーバレイやソフトライトなどで色味を調整しましょう。

夏の海らしく、彩度の高い水色を重ねて色味を調整すれば、波しぶきや白波のイラストの完成です。

アタムアカデミーで波の描き方を学べる

アタムアカデミーでは、波の描き方を学ぶことができます。

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