イラストノウハウ
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初心者も簡単!視点・アングル別の構図の描き方

  • 構図

今回は、キャラクターや背景を魅力的に見せるために欠かせない6つの視点(俯瞰・あおり・正面・斜め・横・後ろ)について、それぞれの特徴や効果を具体例を交えてわかりやすく解説します。

構図の基本を学びたい方は、以下のまとめ記事もあわせてご覧ください。
▶ 初心者も簡単!構図の基本

俯瞰視点の構図

俯瞰視点の構図の特徴と効果

俯瞰構図(上から見下ろす視点)は、キャラクターや風景を高い位置から見下ろすことで、全体像を把握しやすくするアングルです。キャラクターを俯瞰で捉えると、頭部が大きく見えるため表情や顔のパーツに自然に視線が集まりやすく、かわいらしさ親しみやすさを演出できます。

背景を俯瞰で描く場合は、建物や家具、地面に向かって徐々に縮小していくラインを意識すると、奥行き感が出て空間が広がって見えます。

俯瞰視点の構図のイラスト作例

机に向かって座る女の子を俯瞰視点で描くと、上目遣いでこちらを見つめる表情が引き立ち、画面に動きが生まれます。キャラクターの頭から胸、腰に向かってパーツが小さくなるバランスをとることで、自然な遠近感を表現できます。

背景で部屋全体を俯瞰する場合、奥の家具や小物は手前に比べて短く・小さく描くことがポイントです。

あおり視点の構図

あおり視点の構図の特徴と効果

あおり構図(下から見上げる視点)は、キャラクターや建物などを足元側から描き上げることで迫力や威圧感を演出できるアングルです。ヒーローものの登場シーンや、かっこいいポーズを強調したいときに最適で、キャラクターの存在感を際立たせたいときに使われます。

背景をあおり視点で描くと、ビルや木などが手前に迫ってくるように見え、縦方向の奥行き感が強まります。

あおり視点の構図のイラスト作例

スーパーヒーローが空をバックに足を大きく広げて立つポーズをあおりで描くことで、足元のパーツを大きく、上部のパーツを小さくする配置が効果的です。遠近感を強調するために、手前に来る足や手は太めに、後方にある頭部は小さめに描きましょう。

背景の建物を同じあおり視点で合わせると、作品全体に統一感が生まれ、見る人に圧倒的な迫力を与えられます。

正面向きの構図

正面向きの構図の特徴と効果

正面向きの構図(正面アングル)は、キャラクターやモチーフを真正面から描くベーシックな視点です。視覚的にインパクトが強く、キャラクターの感情や目線をストレートに伝えたいときに向いています。正面向きの構図では、左右の対称性とバランスが重要になるため、アイラインや顔の中心ラインを意識してパーツ配置を整えることがポイントです。

正面向きの構図のイラスト作例

正面向きで感情を表現するキャラクターを描く場合、目や口の位置が左右均等かつ上下に適切な間隔になっているかを確認しながら進めましょう。もし左右のバランスが気になる場合は、作業途中でキャンバスを反転してチェックすると違和感に気づきやすくなります。また、首を少し傾けたり、目線をわずかに外すだけで自然な表情が生まれるため、静止した正面向きの構図でも硬い印象を軽減できます。

斜め向きの構図

斜め向きの構図の特徴と効果

斜め向きの構図(斜めアングル)は、キャラクターや背景を少し斜めに傾けて描くことで、動きや臨場感をプラスできる視点です。正面向きの構図よりも立体感が生まれ、見る人に躍動感を与えたいときにおすすめです。斜め向きで描く場合は、顔のパーツや肩のラインが進行方向に沿って動くイメージを持つことが大切です。

斜め向きの構図のイラスト作例

キャラクターの顔を斜めにしたとき、目・鼻・口の配置は顔が向いている方向側に寄せて描きます。鼻先は他のパーツよりも高く、斜め向きの構図において最も動きを感じさせるポイントです。体全体を描く際は、左右の肩の遠近感を意識して、奥側の肩を少し小さめ、手前側の肩をやや大きめにすることで自然な立体感が出ます。このように、斜め向きの構図はイラストに奥行きを加えたいときに有効です。

横向きの構図

横向きの構図の特徴と効果

横向きの構図(横アングル)は、キャラクターや背景を真横から捉えることで、落ち着いた雰囲気や安定感を出せる視点です。横向きの構図を使うと、キャラクターのシルエットをはっきり見せながら、ストーリー性のある日常シーンや動作を自然に描写できます。公園で遊ぶ子どもや、机で勉強する学生など、平穏なシチュエーションにも適しています。

横向きの構図のイラスト作例

横向きのキャラクターが食事をしている場面を描く場合、顔の輪郭や鼻、あごのラインに注意しながらバランスよく描きましょう。特に目や耳の位置は、正面向きとは異なる位置にあるため、参考資料をチェックしながら練習すると上手くなりやすいです。

横向きの構図で背景も描く際は、床やテーブル、家具なども同じ並行線上に配置して安定感を出すと、落ち着いたシーンを演出できます。

後ろ向きの構図

後ろ向きの構図の特徴と効果

後ろ向きの構図(後ろアングル)は、キャラクターの背中を見せることで、見る人に“物語の続きを想像させる”演出ができる視点です。顔をあえて見せないことで、ミステリアスな雰囲気や感情の余韻を感じさせる効果があります。後ろ向きの構図を活かすには、髪型や服のシルエットを丁寧に描き込むことが重要で、しなやかなラインや質感でキャラクターの個性を表現できます。

後ろ向きの構図のイラスト作例

旅立つキャラクターを後ろ向きで描く場合、風になびく髪やマント、リュックサックの形状をしっかり意識しましょう。背景と組み合わせるときは、遠景に見える風景や光の差し込みを後ろ姿に絡めることで、一層ドラマチックな印象になります。シチュエーションに合った小物を持たせたり、髪の毛の流れを工夫すると、見る人の想像力をかき立てる後ろ向きの構図が完成します。

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アタムアカデミーでは、視点・アングル別の構図を学ぶことができます。

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