イラストノウハウ
人物・キャラクターの描き方

初心者も簡単!キャラクターデザインの方法

魅力的なキャラクターを生み出す秘訣は、頭の中にある漠然としたイメージを、一つひとつ「設定として言語化」していくことです。

この記事では、初心者の方でも魅力的なオリジナルキャラクターをデザインできるよう、設定の考え方から設定画の描き方までを分かりやすく解説します。

キャラデザの基本と考え方

キャラデザとは?

キャラデザ(キャラクターデザイン)とは、アニメやゲーム、漫画などに登場するキャラクターの外見やイメージを作り上げることです。

キャラデザは、単にかっこいい・かわいい絵を描くだけではありません。キャラクターの性格や、物語の世界観といった設定を視覚的なデザインに落とし込むことで、作品全体に深みを持たせる重要な役割があります。

キャラデザとイラストの違い

初心者が迷いやすいのが、キャラデザとイラスト(一枚絵)の違いです。簡単に言うと、以下のような違いがあります。

  • キャラデザ: キャラクターを作るための設計図。三面図(前・横・後ろ)や表情集など、作画の根拠となる資料。
  • イラスト: 設計図を元に描かれた完成作品。背景やライティングを含め、一枚の絵として仕上げたもの。

しっかりとした設計図(キャラデザ)があるからこそ、ブレることなく魅力的な完成作品(イラスト)を描くことができます。

良いキャラデザのコツは「一目で性格が伝わる」こと

キャラデザでいちばん意識したいポイントは、見ただけでどんなキャラクターか伝わるかです。

どれだけ細かい設定を作っても、パッと見た瞬間にそれが伝わらなければ、ユーザーを惹きつけることは難しくなります。 デザインする際は自分の好みだけで進めず、「初めて見た人に、このキャラクターの性格(元気、クール、臆病など)が伝わるかな?」と客観的な視点を持ちましょう。

オリジナルキャラクターの作り方

それでは早速、キャラクターデザインの具体的な手順を見ていきましょう。今回は例として「サビ猫」をモチーフにしたキャラクターを作っていきます。

キャラクターのテーマ・モチーフを決める

最初に、キャラクターの核となるテーマやモチーフを決めます。テーマは、デザイン全体の方向性を決める重要な土台です。

例えばテーマを「ネコ」にする場合でも、

  • 特定の種類の猫をモデルにするのか
  • 猫を擬人化するのか
  • 猫耳や尻尾といったモチーフだけを取り入れるのか

など、様々な方向性が考えられます。

テーマを決めるときは、「何を」「どのように」キャラクターに取り入れたいのかを具体的に掘り下げることが、オリジナリティを生むための大切なポイントになります。

今回は「サビ猫のまだら模様」をデザインに取り入れることにします。

キャラクターの性格・特徴を絞り込む

次に、そのキャラクターの性格や特徴を決めます。

ここで大切なのは、たくさんの要素を詰め込みすぎず、最も伝えたい性格を1つか2つに絞り込むことです。性格の核が決まることで、キャラクターの表情やポーズ、ファッション、配色といった、後のデザイン工程でイメージがブレにくくなります。

今回は「楽天的で明るい性格」という設定にしてみましょう。

キャラクターの性格から衣装・持ち物を決める

絞り込んだ性格をもとに、キャラクターの衣装や持ち物を考えていきます。これらは、キャラクターの性格を視覚的に表現するための重要な要素です。

今回のキャラクターは「楽天的で明るい性格」なので、きっちりしたスーツよりも、親しみやすいカジュアルな服装を選びました。窮屈すぎないオーバーサイズの服で、リラックスした雰囲気を出します。

さらに、陽気な音楽を聴いていてほしいというイメージから、ヘッドホンを持たせてみることにします。

この段階では、細かく描き込む必要はありません。「こんな服を着せたいな」「これを持たせたいな」というアイデアを、メモする感覚で決めていきましょう。

キャラクターのイメージカラーを決める

ここまでの設定で頭の中に固まってきたイメージをもとに、キャラクターの印象を決定づけるイメージカラーを決めます。

たくさんの色を使いすぎると、全体の印象がぼやけて散漫になってしまいます。そこで、基本となる3色メインカラー、サブカラー、アクセントカラーに絞って選んでみましょう。

今回のキャラクターでは、これまでの設定を元に以下のように色を選んでみました。

  • テーマ:サビ猫の模様
  • 与えたい印象:かっこいい、明るい

このイメージを、3つのカラーに落とし込んでいきます。

  • メインカラー:黒をメインにすることで、全体をかっこいい印象に引き締めます。
  • サブカラー:オレンジを使うことで、楽天的で明るい性格を表現します。
  • アクセントカラー:カーキグリーンをポイントで使うことで、自然体な雰囲気を出します。

このように、設定と連動させて色を選ぶことで、キャラクターデザインに一貫性が生まれます。

参考記事:初心者も簡単!配色・色選びの基本

キャラクター設定画の描き方・コツ

キャラクターの設定が決まったら、いよいよ設定画として絵に起こしていきます。

設定画に必要な要素とは?(三面図・表情集)

本格的なキャラクター設定画には、通常以下の要素が含まれます。

  • 三面図: 正面、横、後ろ姿を描いた図。立体の構造を伝えるために必須です。
  • 表情集: 喜怒哀楽の表情パターン。性格を伝えるために重要です。
  • 詳細パーツ図: アクセサリーや武器、衣装の模様など、細かい部分の拡大図。

これらを1枚のキャンバスにまとめることで、誰が見ても分かりやすい「キャラクター設定画」になります。

ミニキャラでラフ設定画を描く

いきなりリアルな等身のイラストを描くのは大変なので、まずは簡単なミニキャラ(デフォルメキャラクター)で設定画を描くのがおすすめです。

ミニキャラで描くことには、以下のようなメリットがあります。

  • 時短になる:細かい部分を描き込む必要がないため、素早くデザインを決められます。
  • バランスが取りやすい:全体のシルエットや配色のバランスを確認しやすいです。

設定画を描くときは、体のパーツが重なってデザインが見えなくならないよう、手足を少し広げたシンプルな立ちポーズを意識しましょう。自分が描きやすい角度で構いませんが、デザインを設定するためのイラストなので、奇抜なポーズは避けるのが無難です。

参考記事:初心者も簡単!ミニキャラ・ちびキャラのイラストの描き方

シルエットと配色で完成度を高める

キャラクターの印象をより強くするために、シルエットを意識してみましょう。魅力的なキャラクターは、シルエットだけで誰だか分かるものです。

一度、描いたキャラクターをグレーで塗りつぶしてみて、そのシルエットが魅力的か、特徴が伝わるかを確認します。

シルエットが決まったら、グレートーンで色の配分を決めます。カラーで塗る前に明暗のバランスを確認することで、まとまりのある配色にしやすくなります。この段階で、配色パターンをいくつか作ってみて、最もイメージに近いものを選ぶのも良い方法です。

後ろ姿も描いて設定に深みを出す

正面のイラストが完成したら、ぜひ後ろ姿のデザインにも挑戦してみましょう。正面のイラストをコピーして左右反転させると、それをベースに簡単に描くことができます。

後ろ姿まで設定しておくことで、キャラクターが様々なポーズをとるイラストを描く際に非常に役立ちます。キャラクターの存在感がぐっと増し、設定に深みが出るのでおすすめです。

キャラクターデザインをVtuber・漫画に応用するコツ

ここで解説した基本のステップは、Vtuberや漫画など、様々なキャラクターデザインに応用できます。それぞれの媒体で特に意識すべきポイントをご紹介します。

Vtuberのキャラクターデザインで意識すべきこと

Vtuberのキャラクターは、Live2Dなどで動かすことが前提となります。そのため、動かしやすいデザインを意識することが重要です。

  • パーツ分けを考慮する:髪、目、口、首、腕など、動かしたい部分をあらかじめ意識して、パーツごとにデザインを考えましょう。
  • 上半身のデザインを重視する:配信画面では上半身、特に肩から上が映ることが多いため、髪型、アクセサリー、瞳のデザインなど、顔周りの個性を際立たせることが印象に残るコツです。
  • 一目で個性が伝わるデザイン:パッと見ただけで「どんなキャラクターなのか」が一目でわかるような、キャッチーなデザインを目指しましょう。

漫画のキャラクターデザインで意識すべきこと

漫画のキャラクターは、何度も繰り返し描く必要があります。そのため、作画コスト(描く手間)と個性の両立が重要です。

  • 描きやすさを考慮する:複雑すぎる衣装や髪型は、作画コストを上げてしまいます。物語の中で何度も描ける、シンプルかつ魅力的なデザインを考えましょう。
  • 役割が分かるデザイン:パッと見て「主人公」「ライバル」「お嬢様」「学生」など、そのキャラクターの役割や職業が伝わるデザインに、個性をプラスしていくのが基本です。
  • 他のキャラクターとの差別化: 登場する他のキャラクターと並んだ時に埋もれてしまわないよう、髪型、身長、体格、イメージカラーなどで明確な差別化を図りましょう。

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