イラストノウハウ

初心者も簡単!服のシワのイラストの描き方

  • 描き方

キャラクターを描く際には、必ず服を描くことになりますが、そのクオリティを左右するのが服のシワの描き方です。今回は初心者が特に悩む服のシワを簡単に描くコツを解説します!

服のシワの基本

まずは服のシワの基本について説明していきます。

服のシワのパターン

服のシワは一見すると複雑ですが、シワができる場所やシワの形にはパターンがあります。シワがどんなときに生まれるのかを知り、基本のパターンを覚えましょう。

基本的に、シワは力が加わっている点から生まれます。例えば、肘やひざを曲げた部分や、袖口が絞られている部分などです。特に図のように、体の関節部分にはシワができやすくなっています。

シワができる場所を確認できたら、シワの形のパターンを学びましょう。

シワの形は、「どこにできるか」、「どんな力が加わってできるのか」によってある程度パターンが決まっています。

大きく分けると、①布が垂れている時にできるシワ、②ひじなどを曲げた時にできるシワ、③布が溜まった時にできるシワ、④布をしぼった時にできるシワがあります。

服のシワの基本形

集中して生まれるシワを描く時には、「X」「Y」「Z」の形を組み合わせて描くと上手く描くことができます。特に、②のひじなどを曲げた時にできるシワと③の布が溜まってできるシワを描く時によく使われます。

生地別の服のシワの描き分け

シワの基本の描き方をおさえたところで、生地によるシワの描き分けを学んでいきましょう。

硬い生地と柔らかい生地のシワの描き分け

硬い生地では、シワは折れ線や角ばったものが多く、直線的です。服が体の動きに対してあまり柔軟に反応しないため、シワを多く描き込みすぎないのがポイントです。

柔らかい生地では、シワはなめらかで曲線的になります。生地が体に沿って流れることを意識して描きましょう。

薄手の生地と厚手の生地のシワの描き分け

薄手の生地では、シワは浅く、柔らかく描きます。服が軽くてしなやかに動くため、細かいシワが多くなる傾向があります

厚手の生地では生地が重くしっかりとしているので、シワが広がったり深く刻まれたりします

このように、生地のタイプによってシワの描き方を区別することで、服の質感を表現することができます。それぞれのタイプに対する服の例には、以下のようなものがあります。

  • 薄くて硬い生地の服…ワイシャツ、薄いジーンズなど
  • 厚くて硬い生地の服…コート、ジャケット、学ランなど
  • 薄くて柔らかい生地の服…ブラウス、Tシャツなど
  • 厚くて柔らかい生地の服…ニットセーター、厚手のカーディガンなど

男女別の服のシワの描きわけ

男性と女性では体型が違うため、体型に合わせたシワを描く必要があります。

男性は肩幅が広く、腰回りがまっすぐになっている傾向があるので、シワも直線的になりやすいです。一方、女性は腰周りや胸元に丸みがあるため、その曲線に沿ってシワが流れるように描くことがポイントになります。

服の種類別のシワの描き分け

服によるシワの描き分けについて、具体的なアイテムごとに説明します。シワは服の素材や体へのフィット感に影響されるので、それぞれの服の特徴に考慮したシワの描き方を学んでいきましょう。

ワイシャツとTシャツのシワの描き分け

ワイシャツは通常、硬めの生地で作られており、シワがはっきりと出やすく直線的です。Tシャツは比較的柔らかい生地でフィット感が薄いため、シワもゆるく自然なラインを描きます。

長ズボンと半ズボンのシワの描き分け

長ズボンは脚全体をおおうので、太もも、ひざ、股関節の部分にシワができやすいです。半ズボンは主に股関節の部分にシワができます。

どちらのズボンもフィット感によってシワの現れ方に違いがあります。

ロングスカートとミニスカートのシワの描き分け

ロングスカートは、腰回りからすそにかけて縦方向に流れるシワができます。ミニスカートは丈が短いのでシワが目立ちにくいですが、腰回りにシワが集まりやすいです。

初心者がやりがちな服のシワの失敗例と改善ポイント

ここからは初心者がよくやりがちな失敗例とその改善ポイントについていくつか紹介します。

シワを描きすぎる

曲げてもいないのに腕の部分にシワを描きすぎると生地がよれているように見えます。シワが多すぎるとだらしない印象を持たせてしまいます。

あえてそのような服を描くなら良いですが、そうではない時はシワができる位置とパターンに気をつけて描きましょう。

シワの量や大きさが同じ

シワを全体に均一に描いてしまうと、質感が伝わりにくくなります。

シワは服の動きに合わせて、集中する部分と少ない部分があるので、そのバランスを意識して描くと、よりリアルに描くことができます。

服のシワが上達するためのコツ・練習

服のシワを上手く描けるようになるためのコツや、練習方法をいくつか紹介します。

基本のパターンを覚える

服のシワの形は体の動きや生地、状況によって変わるので、正解はありません。

しかし、絵を描くのが上手い人は「この場合にはこんなシワが現れるだろうな」という予想をすることができるので、違和感のないシワを描くことができます。

では、なぜ予想できるかというと、シワの基本的なパターンを覚えているからです。今回紹介したシワができる場所や基本のパターンを覚えれば、イメージ通りのシワを描きやすくなります。

先に体を描いておく

服を描く際、下書きとして先に体を描いておくのもおすすめです。

そうすることで、腕や脚の長さを正確に捉えるだけでなく、関節の位置も分かるので、どこにシワができやすいのかが分かります。

資料をよく観察する

シワを正確に描くには、実際の服を観察して模写することが良い練習になります。

描きたいポーズや様々な動きで自分の写真を撮ってみましょう。写真を見て、シワになっているところを描きだすと、シワの流れを理解することができます。

また、他の人のイラストを参考にすることもおすすめです。イラストでは、服のシワを実際よりも簡略化して描くことが多いので、写真を見てシワを描くよりも’’イラストとして’’のシワの描き方を学ぶことができます。

アタムアカデミーで服のシワの描き方を学べる

アタムアカデミーでは、服のシワの描き方を学ぶことができます。
簡単にリアルに描ける服のシワの描き方も学べるよ。

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