
パース・背景の描き方
初心者も簡単!夏の空のイラストの描き方
夏の空の魅力や特徴 夏の空は、太陽の強い日差し、鮮やかに映える青空、モクモクと広がる厚い雲などが特徴です。他の季節に比べて鮮やかで澄んだ青空や、モコモコとした入道雲などは特に夏らしさを感じさせます。 また、夏の空は夕方や夜といった時間帯でも魅力的です。鮮やかな色合いと強い明暗差により、コントラストの…
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入道雲とは、夏の強い日差しによって発生する「積乱雲」のことです。風の弱い晴れた日の昼過ぎから夕方にかけてよく見られ、青空に向かって高く、もくもくと盛り上がる丸みを帯びた形が特徴的です。

イラストの印象を大きく左右するのが構図です。入道雲を描く際は、画面を縦横に3分割する線を意識する「三分割構図」を使うと、バランスの取れた構図を簡単に決められます。

雲を左右どちらかに寄せると、画面に動きや奥行きが生まれます。広がる空の雄大さも表現しやすい配置です。
雲を中央に大きく配置すると、見る人の視線が集中し、堂々としたインパクトのある印象になります。
空のイメージに合わせて、最適な配置を考えてみましょう。
構図が決まったら、次は雲のラフな形「アタリ」を描きます。
アタリを取る際は、大小さまざまな円をたくさん描き、それらを組み合わせるようにすると、自然で立体的な雲の形が作りやすくなります。まずは大まかな形で良いので、恐れずにどんどん描いてみましょう。消しゴムも使いながら、理想のシルエットに整えていきます。

アタリに沿って、きれいな線で描き起こしていきます。
この時、輪郭を少し凸凹させながら描くのが、雲らしさを出すポイントです。単調な線ではなく、強弱をつけたり、細かいカーブを加えたりすると、もくもくとした質感が表現できます。画材にこだわるなら、少しざらざらとした質感のペン(デジタルならGペンや鉛筆ブラシなど)を使うのもおすすめです。

いよいよ色を塗っていきます。ここでは、影や光を効果的に使って、入道雲の立体感を表現する方法を詳しく解説します。影の描き方の記事や光の描き方の記事も併せて参考にしてください。
夏の強い日差しをイメージして、空は彩度の高い鮮やかな青で塗ります。
まずベースとなる青を塗り、それより暗い青を上部に、明るい青を下部に加えます。色の境目を「ぼかしツール」などで滑らかに馴染ませれば、美しい空のグラデーションの完成です。

次に雲のベースを塗ります。真っ白ではなく、少し青みがかった明るいグレーを選ぶのがおすすめです。こうすることで、空の色と馴染みやすく、後の影や光の色が引き立ちます。

影を効果的に入れることで、雲に圧倒的な立体感が生まれます。
まず、光源(太陽)の位置を決めましょう。光がどちらから当たっているかを意識することが大切です。
光源の反対側に、ベースカラーより少し暗い「影色①」を塗ります。アタリを描いた時のように、円を描くように影を置いていくと、雲らしい丸みのある陰影になります。消しゴムも活用して形を整えましょう。

さらに立体感を出すため、「影色①」よりもさらに暗い「影色②」を、影の中でも特に暗くなる部分(雲の底面や、雲が重なっている部分など)に重ねます。影に濃淡が生まれることで、雲の厚みや奥行きがぐっと増します。

光源が当たっている部分に、明るい光(ハイライト)を入れていきます。これも影と同様に、丸く、ポンポンと置いていくように描くのがコツです。
さらに、「周りこみの光」も意識して描くと、よりリアルな質感が出ます。これは空からの反射光のことで、雲の輪郭(影側)に、空の色を少しだけ明るくした色をふんわりと入れると、雲が空気に溶け込むような透明感が表現できます。

ここまで塗ってきた影や光の色の境目を馴染ませ、質感を高めていきます。
「水彩ツール」や「ぼかしツール」を使って、色の境界を優しくぼかしたり、少し色を混ぜ合わせたりすると、雲のふわふわとした質感が出やすいのでおすすめです。

黒い線画のままだとイラストから浮いてしまうことがあるため、色を馴染ませます。線画の色を、隣接する色より少し暗い色(例:雲の輪郭線は濃いグレー、空との境界線は濃い青)に変更すると、イラスト全体に統一感が生まれます。

最後に、雲と空の境界を処理して、イラスト全体を一体化させます。
光の当たる部分: 雲の輪郭を「ぼかしツール」で少しぼかすと、光が発光しているような、夏の日差しの強さを表現できます。
影の部分: 「指先ツール」など、色を引き伸ばせるツールで影の輪郭を空に向かって少し伸ばすと、空気の流れや雲が空に溶けていく様子が表現できます。

全体を見ながら、最終調整を行います。イラストで一番見せたい部分に視線が集まるように、明暗のコントラストなどを調整しましょう。今回は雲の中央に視線を集めたいので、画面の下部にふんわりと影を追加して、中央の明るさを引き立てました。

さらに、イラスト全体の色味を調整して完成度を高めます。
例えば、新規レイヤーを上に重ね、描画モードを「オーバーレイ」にして彩度の高い青色を薄く乗せると、画面全体の彩度が上がり、より夏らしい鮮やかな空を表現できます。レイヤーの不透明度を調整して、好みの色合いを探ってみましょう。


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