イラストノウハウ
人物・キャラクターの描き方

初心者も簡単!靴のイラストの描き方

  • 描き方

靴のイラストを描くときは、その下にある足の構造や、靴の素材の性質を理解することが大切です。この記事では、靴の形をとらえるための基本的な手順から、角度による見え方の違い、素材ごとの質感の表現方法までを解説します。靴の構造を意識して描くことで、不自然さのない、立体感のある靴を描くことができるようになります。

参考記事:初心者も簡単!足のイラストの描き方

基本的な靴の描き方

靴を上手に描くためには、いきなり靴の形を描き始めるのではなく、ステップごとに形を組み立てていく必要があります。ここでは、基本的な4つのステップに分けて説明します。

靴のアタリの取り方

最初に、靴の土台となるアタリを描きます。このときに大切なのは、靴をそのまま描くのではなく、まず裸足の足をしっかりと描くことです。足の骨格や肉付きを意識して形を作ったあと、そのまわりに靴の輪郭を重ねていきます。

靴のアタリを描くときは、実際の足の線よりも少し大きめに描くのがポイントです。靴は布や革といった厚みのある素材で足を包み込んでいるため、足のサイズと同じ大きさで描いてしまうと、素足に直接色を塗ったような不自然な印象になってしまいます。素材の厚みの分だけ、一回り大きく描くことで、本物の靴らしさが生まれます。

靴の線画の描き方

靴のアタリが決まったら、細かい部分を書き込んで線画を仕上げていきます。今回は上履きを例にして解説します。

つま先の丸みや、足を出し入れする履き口の形を整えていきます。履き口を描くときは、足首の断面を意識して、きれいな楕円を描くようにすると立体感が表現できます。また、足の甲にあるストラップは、足の甲の丸みに沿ってぴったりと張り付くように曲線で描くことで、足をしっかりと固定している実感を出すことができます。

靴の色の塗り方

靴の色塗りをするときは、まずベースとなる色を塗ってから、靴の構造に合わせた影をのせていきます。上履きの場合、つま先のゴムの部分などに好みの色を塗ります。

特に重要なのが、中敷きのある靴の内部の塗り方です。この部分は少し暗い灰色や、ベースの色を暗くした色で塗るようにします。履き口の奥は光が届きにくく、影になりやすい場所だからです。内部を暗くすることで、靴の中に空間があることが表現でき、奥行きのある立体的なイラストになります。

靴のイラストの仕上げ方

最後に、イラストの質感を高めるための仕上げを行います。履き口のふちに、もう一本の線を細く描き足して、ステッチを表現します。これによって、平面的な線だった靴に立体的な説得力が加わります。

さらにつま先のゴム部分には、光が当たっている白いハイライトをうっすらと入れます。ゴムやプラスチックのような滑らかな素材は、光をはっきりと反射する性質があります。この光の性質を利用してハイライトを入れることで、素材特有のつややかな質感を表現することができます。

参考記事:初心者も簡単!ハイライトの描き方

角度別の靴のイラストを描くポイント

靴は見る角度によって形が大きく変化するため、それぞれの角度における特徴をとらえましょう。どの角度であっても、基本はまず足の形を描き、それに合わせて靴を被せるという考え方は共通しています。足のイラストの描き方の基本を合わせて確認しておくと、より理解が深まります。

参考記事:初心者も簡単!足のイラストの描き方

横からの靴の描き方

靴を真横から描くときは、靴底の厚みをしっかり描きましょう。靴底は完全に平らではなく、地面からの衝撃を吸収するために一定の厚みを持っています。イラストでは、この厚みを表現することが重要です。

また、人間の足の裏には土踏まずという凹みがあります。靴もこの足の形に合わせて、土踏まずにあたる側面の部分が少しだけ上へへこむように作られています。この凹みをイラストに描き込むことで、ただの四角い箱ではなく、人間の足にフィットしたリアルな靴の形になります。

靴底はつま先と同じ系統の色で塗ると、全体の色彩に統一感が出ます。

正面からの靴の描き方

正面から見た靴を描くときは、パース(遠近法)を意識してください。視点に最も近い位置にあるつま先を大きく描き、奥にある足首の方向へ向かってだんだんと細くなるように描くと、リアルな奥行きが生まれます。

靴紐を描く場合は、直線ではなく、足の甲の丸みに合わせたカーブを意識します。足の甲は中央が盛り上がった形状をしているため、紐もその山を乗り越えるように丸い弧を描きます。このカーブを正しく描くことで、靴が丸い立体物であることを表現できます。

後ろから見た靴の描き方

後ろから靴を見るときは、かかとの部分を丁寧に描きましょう。かかとの骨は体重を支えるために横幅が広く、しっかりとした構造をしています。そのため、かかとのパーツは少し広めに描くことで、地面にしっかりと立っている安定感を出すことができます。

一方で、奥にあるつま先側のパーツは、遠近法によって少し狭く見えるようになります。この前後の幅の差をつけることで、後ろから見たときの正確な立体感が表現できます。

アオリ視点(下からのアングル)の靴の描き方

下から靴を見上げるアオリの視点では、靴の裏側がいちばん大きく見えます。そのため、まずは靴底の平らな面と、その厚みをしっかりと描き起こすことが基本となります。

このとき、靴の甲の部分は視線の先にあるため、上からのぞき込むときよりも見える面積がかなり狭くなります。靴底の奥から、甲のパーツが少しだけ見えるように描くことで、下から見上げている迫力のある構図を作ることができます。

フカン視点(上からのアングル)での靴の描き方

上から靴を見下ろすフカンの視点では、アオリとは逆に、靴の内部がよく見えるようになります。履き口の楕円が大きく広がり、中敷きの面が広く露出するのが特徴です。

靴底全体のシルエットも上から見ることになるため、足の形に合わせたなだらかな曲線を意識して描きます。中敷きや靴の内部に暗いグレーを広めに塗ることで、上から靴の内部をのぞき込んでいるような深みを出すことができます。

種類別の靴のイラストの描き方のポイント

靴には様々な種類があり、それぞれ構造やデザインが異なります。その特徴をブロックのようにシンプルにとらえることで、靴のイラストも描きやすくなります。

スニーカーの描き方

スニーカーは、地面に接するソール、足を覆うアッパー、そして形を整える靴紐といった、いくつかの異なるパーツが組み合わさってできています。形が複雑で描きにくいときは、それぞれのパーツを単純な四角いブロックと考えて、それを組み立てるようにアタリをとると全体のバランスが崩れません。

スニーカーは布やメッシュ、ゴムなど、複数の素材が一度に使われていることが多い靴です。光を反射しにくい布の部分と、光沢のあるゴムの部分をしっかりと分けて塗ることで、それぞれの素材の違いが引き立ち、リアルなイラストになります。

また、線画を細かく描かずに、色を直接塗り重ねて形を作っていく厚塗りという技法を使うと、素材の柔らかい立体感や複雑な重なりを表現しやすくなります。

参考記事:【アイビスペイント】スニーカーのイラストを描く方法

ブーツの描き方

ブーツを描くときは、足首からすねへと伸びる筒の構造を意識しましょう。この部分は円柱の形をベースにして考えると、空間的な歪みがなくなります。

ブーツに使われる革などの素材は硬さがあるため、関節が曲がると大きくてはっきりとしたシワができます。特に足首のまわりにできる大きなシワをしっかりと描くことで、素材の硬さと重厚感を表現できます。

さらに、ジッパーやバックル、金属の穴に通された編み上げの紐などのパーツを描き加えることで、硬質な質感をプラスし、様々なデザインのブーツを描き分けることができます。

参考記事:初心者も簡単!ブーツのイラストの描き方

ヒールの描き方

ヒールのある靴を描くときは、つま先からかかとにかけての美しい曲線がポイントです。ヒールを履いた足は、つま先立ちのような状態になり、足の甲が急な斜面を描いてせり上がります。このしなやかなアーチを途切れさせずに一本の美しいラインでつなぐことが、上品に見せるためのコツです。

また、細いヒールの先端が地面に対して垂直に、しっかりと接地している様子を描くことで、キャラクターの体重がそこにかかっている臨場感が出ます。エナメルなどの光沢のある素材が使われることが多いため、光を強く反射するハイライトを入れると、華奢で洗練された印象が際立ちます。

参考記事:初心者も簡単!ヒールのイラストの描き方

革靴の描き方

革靴のイラストは、構造をシンプルに分解し、光と影の明暗をはっきりと分けることで、形がとりやすくなります。

一見すると複雑に見える革靴ですが、基本的には、甲を覆うデザイン、つま先の切り替えの形、そして細かい装飾という3つの要素の組み合わせでできています。これらをひとつずつのパーツとして捉え、順番に重ねていくことで、迷わずに描くことができます。

参考記事:初心者も簡単!革靴のイラストの描き方

長靴の描き方

長靴を描くときは、足を構成する立体を単純な形に置き換えてアタリをとります。例えば、つま先からかかとにかけての足先部分は四角い立方体、足首から上は円柱として捉えます。この2つの立体をなめらかをつなぐように全体の輪郭を描くことで、長靴の土台ができあがります。

線画を描くときは、素材が全体に一体化している長靴の特徴を出すために、途切れのない流れるような曲線を意識します。全体がゴムやビニールなどの素材でできているため、色塗りのときは表面に滑らかなツヤを表現すると、一目で長靴だとわかるようになります。

靴の素材に合わせた塗り方

靴のイラストに説得力を持たせるためには、布、革、ゴムといった素材ごとの光の反射の違いを理解して塗り分けることが大切です。

布の靴

布の表面には細かい繊維が無数にあるため、当たった光が様々な方向へと乱反射します。そのため、表面にはっきりとした強いツヤは生まれません。

布の靴を塗るときは、ハイライトを入れすぎず、全体を落ち着いた明るさに抑えるのがポイントです。影を入れるときも、境界線をなめらかにぼかすことで、布が持つ特有の柔らかい質感を表現することができます。水彩系やにじみ系のブラシで質感の模様を加えるのも効果的です。

革の靴

革の表面は滑らかで引き締まっているため、光を一定の方向へ強く反射する性質があります。そのため、光が当たっている場所と影になっている場所の明暗の差がはっきりとしやすいのが特徴です。

色塗りをするときは、ベースとなる黒や茶色に対して、周囲の景色が映り込むような鋭い白い光を境界線に沿って入れることで、硬質で高級感のある革の輝きを表現できます。

革靴は、黒や茶色のような濃い色で塗るとリアルに見えます。仕上げに白い光をはっきりと入れると、つやつやとした硬質な革らしい質感になります。

ゴムの靴

ゴムは布よりも光を反射しますが、革ほど鋭い光にはならないという、中間の性質を持っています。光が当たっている部分は、やや広くぼんやりとした明るさになります。

色を塗ったあとに、ハイライトや影の輪郭を少しだけぼかしツールを使ってぼかすことで、ゴム特有のしっとりとした重量感のある質感を出すことができます。逆に雨などで濡れた状態を表現したい場合は、光の反射の境界線をはっきりと描くことで、水分の膜を表現できます。

靴のパーツの描き方

靴のディテールを高めるためには、靴紐や靴裏といった細かいパーツの構造を正しく理解することも大事です。

靴紐の描き方

ブーツなどの複雑な編み上げの紐を描くときは、最初から一本ずつ描こうとすると線が絡まってしまいます。まずは紐が交差している全体の輪郭線をすべて描き写し、そのあとで上下の重なりを確認しながら、後ろに隠れて見えない部分の線を消していくという手順を踏むと、正確に描くことができます。

紐が手前と奥でどのように交差しているかを意識することで、平面的にならずに立体的な編み込みが完成します。詳しいブーツの紐の編み込み部分の描き方も参考にしてください。

参考記事:ブーツの紐の編み込み部分の描き方

また、紐の結び目については、編み込みが終わったあとに、リボンのような単純な形のアタリを上に重ねます。そこから輪っかの膨らみや、垂れ下がる紐の先端の動きを肉付けしていき、重なって見えなくなった不要な線を消すことで、自然な結び目を描くことができます。

参考記事:ブーツの紐の結び目部分の描き方

靴裏のイラストの描き方

靴の裏側を描くときは、足の裏の比率を意識します。足の裏は、指の付け根が曲がる部分を境目にして、大まかにつま先側が7、かかと側が3の割合で分割されていると考えると、バランスがとりやすくなります。

スニーカーなどの靴裏には滑り止めの溝がありますが、これも足の裏が地面を踏みしめるときに曲がる位置に合わせてデザインされています。実際の写真などを参考にしながら、この比率に合わせて溝の線を配置していくことで、機能的で説得力のある靴裏のイラストが仕上がります。アタリに合わせて丁寧に線画を描いていきましょう。

靴のシワや汚れの描き方

靴にシワや汚れを加えることで、キャラクターがそれを履いて生活しているというリアリティを表現することができます。

シワの描き方

靴のシワは、ランダムにできるわけではなく、歩くときに足の関節が曲がる場所に集中して発生します。特に、足の指の付け根にあたるつま先と甲の間は、一歩進むたびに大きく折れ曲がるため、最もシワができやすい場所です。

シワを描くときは、まず曲がる部分に対して波のような緩やかな線を軽く引きます。次に、その波の凹んでいる部分に、アルファベットのUの字のような細い影の線を書き加えます。色を塗るときに、このUの字の内側に暗い影を落とし、逆に外側の膨らんでいる部分に光を当てることで、革や布が折れ曲がってできたリアルなシワの立体感が表現できます。服のシワのイラストの描き方の基本を応用するのも有効な方法です。

参考記事:初心者も簡単!服のシワのイラストの描き方

汚れの描き方

履き込んだ靴を表現したいときは、まず靴全体のベースカラーを少しだけ灰色がかったくすんだ色合いに変更します。

汚れは地面と接触しやすい靴底のまわりや、何かにぶつかりやすいつま先を中心に発生します。茶色やグレーなどの色を、水彩のようなかすれた質感の筆を使って、点々とまばらに重ねていくことで、自然な土汚れや擦れ跡を表現することができます。

アタムアカデミーのオンラインイラスト教室で靴の描き方を学べる

アタムアカデミーのオンラインイラスト教室では、靴の描き方を学ぶことができます。

基本的な靴の描き方から、角度や素材による表現の違い、クオリティをアップさせるコツまで、靴の描き方のポイントを基本から応用まで、講師とやりとりしながら練習できます。

関連記事

人物・キャラクターの描き方

初心者も簡単!動きのあるポーズのイラストの描き方

動きのあるポーズを描くポイント コントラポストを取り入れる コントラポストとは、古代の彫刻を作るときから使われてきた考え方で、体重をどちらかの足に偏らせることで、美しい姿勢やポーズを作る手法です。 ポイントは2つあります。体の重心を片足に寄せること、そして肩と腰の傾きを逆向きにすることです。人の体は…

人物・キャラクターの描き方

初心者も簡単!キャラクターイラストの描き方

キャラクターイラストの魅力や特徴 キャラクターイラストとは、漫画やアニメ、ゲーム、SNSなどで使われる、個性豊かな人物画全般を指します。 キャラクターを描く際は、個性やデザイン性、感情表現を重視し、そのキャラクターならではの魅力を前面に押し出したイラストを目指しましょう。 キャラクターイラストを描く…

人物・キャラクターの描き方

初心者も簡単!煽り顔のイラストの描き方

この記事では、初心者の方でも簡単に描ける「煽り顔のイラストの描き方」を、アタリの取り方からパーツごとのポイント、仕上げのコツまで丁寧に解説します。 【参考記事】アオリ構図の描き方:初心者も簡単!アオリ構図の描き方顔の描き方:初心者も簡単!正面顔のイラストの描き方 煽り顔を描くポイント まずは、煽り顔…

遷移する 記事一覧に戻る

オンライン
無料体験レッスン

 
アタムアカデミーの
カリキュラムを体験できる
オンライン無料体験レッスンを毎週開催
タブレットでイラストを書いている子供

アタムアカデミーでは、入塾前にオンラインイラスト教室の授業を体験できる無料体験レッスンを行っています。講師とビデオ通話をしながら授業を体験していきます。
オンライン無料体験レッスンはiPadに必要なソフトをインストールし、applepencilを使って授業を行っています。iPadをお持ちでない方は、紙とペンでの体験もできます。
課題や制作した作品は講師とチャットやメールでやりとりをすることで共有を行います。兄弟でのご参加、お友達同士のご参加もOK。
オンラインであっても、対面型の教室と同じように学ぶことができます。

  • 費用 無料
  • 時間 60
  • 人数 11
  • 場所 全国可
無料体験申込みはコチラから

受講に必要な機材

通信用デジタル端末

インターネット・カメラ機能のある端末1台

インターネット・カメラ機能のある端末
描画用デジタル端末

タブレット&タッチペン

タブレット&タッチペン
紙とペン
でも
参加OK!

現役のクリエイターが教えます!

  • 久遠
    久遠
    Kudou
  • あっちゅん
    あっちゅん
    Acchun
  • 甘味
    甘味
    Amami
  • 茉莉絵
    茉莉絵
    Marie
iPad・Apple Pencil
初月無料レンタル実施中!
無料体験申込みはコチラから