イラストノウハウ
人物・キャラクターの描き方

初心者も簡単!手のイラストの描き方

  • 描き方

手は関節がたくさんあり、指の長さもバラバラなため、イラスト初心者にとって最も難しいと感じるパーツのひとつです。また、日常的によく目にする部位だからこそ、少しの違和感も目立ってしまいます。

しかし、基本的な比率や構造を理解し、正しい手順でアタリを取れば、誰でも違和感のない手を描けるようになります。手を正確に描けるようになると、人物画の表現力が上がり、よりリアルで魅力的なイラストが制作できます。

この記事では、少しリアル寄りな手の描き方について、基本の構造から色塗り、よく使うポーズ別の描き方までわかりやすく解説していきます。なお、デフォルメした手の描き方は、ミニキャラ・ちびキャラの描き方の記事も参考にしてください。

手・指の基本的な構造と比率

手を描き始める前に、まずは違和感のない自然な手を描くための基本ルール(比率と構造)を押さえましょう。

手全体のバランスと大きさ

  • 手の大きさ:キャラクターの顔の幅(あごから生え際までの高さ)とほぼ同じサイズにすると、全身のバランスが良く見えます。
  • 比率:手首から中指の先までを見たとき、手のひら:中指(指全体)の長さは【1:1】になるのが基本です。

指の構造と長さ

指は、パッと開いたときに全体が扇状(扇子のような形)になるイメージで配置されています。

  • 長さの順序:中指が一番長く、次に薬指・人差し指が続き、小指が一番短くなります。
  • 関節の比率:指の関節(付け根〜第一関節〜第二関節〜指先)は、【1:1:0.8】くらいの比率で描くとバランスが整います。

手の描き方

初心者でも失敗しにくい、基本的な手の描き方をステップ形式で解説します。

手のアタリの描き方

いきなり細部を描き込もうとせず、単純な図形を使って大まかな形(アタリ)を捉えるのがコツです。

  1. 手のひら:四角形や少しつぶれた台形で手のひらの位置を決めます。
  2. 指の範囲:ミトンのような形や、扇状の線を引いて指の全体のシルエットを決めます。
  3. 指のアタリ:指を1本ずつ描く際は長方形をイメージします。関節部分に丸を描き、それをつなぐように円柱のアタリを取ると立体的になります。
  4. 爪の向き:指先に中心線を引いておくと、爪を描くときに指の向きが定まりやすくなります。

手の線画の描き方

アタリを描いたレイヤーの上に新しいレイヤーを作成し、線画を描いていきます。

  • 輪郭のコツ:指の外側(手の甲側)は少し反るようなイメージ、内側(手のひら・腹側)は肉感を意識してふくらみを持たせると、柔らかい指らしさが出ます。

シワや関節は、イラストのテイストによって変わってきます。

  • リアル調:シワや関節の骨っぽさを細かく描きます。
  • デフォルメ調:線を減らしてシンプルに描きます。手がメインでない場合は、情報を省略したほうが全体のバランスが取りやすくなります。

参考記事:初心者も簡単!手の描き方の練習方法

手の色の塗り方

線画が完成したら、色を塗って立体感や肌の質感を表現します。

  • ベースと血色:ベースの色を塗り、指先や関節など血色の良く出る所にほんのり赤みを乗せると、生きた肌感が出ます。
  • 影の塗り方:ざっくりと影色を塗り、ぼかしツールなどで境目を馴染ませます。パキッと分けるより、ぼかした方が自然な肌感になります。
  • 静脈(青み)のニュアンス:影色に青みを加えると、手のひらや手首にある静脈などのニュアンスが表現できます。血管が浮き出やすい場所に薄く加えてみてください。

参考記事:初心者も簡単!影の色味の選び方

  • 光とハイライト:影のフチに黄色やオレンジなど彩度の高い色を置くと、光の当たっている肌が明るく見えます。また、ハイライトの下にほんのり黄色を置くと、肌に光が透けているような透け感を演出できます。
  • 仕上げ:最後に線画の色を肌色に馴染ませたら完成です。

参考記事:初心者も簡単!クオリティを上げるハイライトの入れ方

手を上手に描くポイント

手がどうしても不自然になってしまう場合は、以下のポイントを確認してみましょう。

全体的なシルエットから捉える

細かいパーツにこだわりすぎず、まずは長方形や四角形で全体のシルエットを確認します。少し離れて見たときに「手の形」に見えるかどうかが重要です。

関節の位置と「流れ」を意識する

指がカクカクしてぎこちない場合は、関節の位置がズレている可能性があります。関節を点で打ち、曲がる位置を明確にしましょう。また、手首から指先にかけて滑らかな曲線(流れ)でつながるように意識します。

側面に厚みを足して立体感を出す

手がペラペラの板に見えてしまう場合は、手首の断面や小指側の側面に厚みを示す線を描き足します。光源を意識して影を入れると、グッと立体感が増します。

男女・年齢・絵柄による手の描き分け

キャラクターの属性に合わせて手を描き分けることで、イラストの説得力がアップします。

男性と女性の手

  • 男性の手:直線的で四角いシルエット。関節の骨や血管、筋(スジ)を強調してゴツゴツ感を出します。
  • 女性の手:曲線的で柔らかいシルエット。指先を細くし、関節やシワの線は控えめにします。爪を少し長めに描くのも効果的です。

老人と子供の手

  • 老人の手:皮膚が薄いため、骨の形や血管、シワを多めに描きます。節々を強調し、少し枯れたような細さを出します。
  • 子供の手:脂肪が多く骨が目立たないため、関節のくぼみ(エクボ)を描いたり、全体的にぷにっとした丸みを持たせます。指は短めに描きます。

リアルタッチとデフォルメの手

  • リアルの手:骨格、筋、シワ、爪の形まで詳細に描き込みます。
  • デフォルメの手:情報を極限まで減らし、関節や爪を省略する選択肢もあります。

いろいろなポーズの手の描き方

イラストでよく使われる定番ポーズの描き方とアタリの取り方を解説します。

描くときは、手首・手のひら・指のパーツごとに色を分けてアタリを描くと分かりやすくなります。

パーのポーズ(手のひら)の描き方

手首から少しつぶれた台形の形を描きます。

親指だけ他の指とは違う方向を向いている点に注意してアタリを取ります。(自分の手を見て確認してみましょう)

人差し指から小指までは、まとめてアタリを描いてから1本ずつ分割すると形が取りやすくなります。

関節を描くときは、中指の関節が一番高くなるように線を引くと自然に見えます。

線画では、太い線や細い線を表現しやすい万年筆などのツールがおすすめです。指の腹の部分に丸みをつけて柔らかさを表現しましょう。

グーのポーズ(握り拳)の描き方

「パー」と同じ要領で手首と手のひらの形を描き、親指から描いていきます。

人差し指から小指は、最初に関節部分を横につなげて一度にブロック状のアタリを取り、後から1本ずつに分割します。

親指だけ横に曲がり、他の指とは曲がる方向が違う点に気をつけましょう。

握り拳は手に力が入っているポーズなので、手のひらにたくさんシワが集中します。線画ではシワを少し多めに描き込みましょう。

チョキのポーズ(ピースサイン)の描き方

まずは「グー」の形をベースにして大まかにアタリを取ります。複雑に感じるかもしれませんが、「グー」と「パー」に分解しながら描くと簡単です。

そこから、人差し指と中指を伸ばして(生やして)みます。中指に少し角度をつけて広げると、カッコいいピースサインになります。

線画をする際は、影になる部分の線を少し太めに重ねるとメリハリが出ます。曲げた指からチラッと見える「爪の裏側」を描くと魅力がアップするので、ぜひチャレンジしてみてください。

ハートポーズ(両手)の描き方

ハートを半分に切った形をイメージして片手を描きます(親指と他の指でCの字を作るイメージ)。

片手が描けたらコピー&反転させ、ハートの形になるように位置を調整します。

参考記事:【アイビスペイント】移動変形ツール・左右反転ツールの使い方

手前と奥の指の重なりを意識して線画を整えます。

    指ハート(きゅんですポーズ)の描き方

    SNSなどでも人気のポーズです。

    親指と人差し指以外の指(中指〜小指)は軽く握り込んだ形を描きます。

    親指と人差し指をクロスさせてハートの指部分を描きます。

    指ハートは指の先端に視線が集まるポーズなので、爪や指先の形を丁寧に描くのがポイントです。

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      グー、チョキ、パーのじゃんけんのポーズの他にもピースサインや物を持つポーズなど、いろいろな手のポーズを学べるよ。

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