
特殊効果・テクニック
初心者も簡単!サイバーイラストの描き方
サイバーイラストの魅力や特徴 サイバー感とは? サイバー感とは、コンピュータやインターネットが作り出す仮想空間、テクノロジー、近未来を連想させる雰囲気や表現のことです。SFの世界観の中でも、機械と光、デジタルの情報が入りまじったイメージです。 サイバーらしく描きたいときに大切なのは、見た人が一目で未…
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この記事では、デジタルイラスト初心者の方でも自信を持って綺麗な線画が描けるようになるための、線画の設定の基本から、線画の実践テクニックや綺麗に線画を描くコツまでを分かりやすく解説します。
「線がガタガタになる」「立体感が出ない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
線画とは、色を塗る前に、線だけでイラストの形をはっきりと描き出す工程のことです。単に下書きの通りに輪郭をなぞるだけの作業ではありません。
人間の目は、線の太さや密度の変化から、物体の奥行きや光の当たり方、素材の硬さまでを無意識に感じ取っています。そのため、線画の段階で線の太さや密度、入り抜きなどを使い分けることで、イラストの立体感や質感が増し、イラスト全体の完成度があがります。

デジタルイラストでは、使用するソフトウェアの設定を変えることで、きれいな線が描きやすくなります。まずは、きれいな線画が描きやすい環境設定を行いましょう。
手ブレ補正機能とは、ペン先から伝わる微細な振動を計算によって滑らかにする機能です。この数値を大きくすると、手の震えによる線の歪みを抑えることができます。
しかし、手ブレ補正機能を強くしすぎると、ペン先の動きに対して画面上の描画にタイムラグが生じます。また、ペン先の素早い方向転換や細かい描き込みの際にも、必要以上に線が補正されてしまうなど、思い通りに線をコントロールするのが難しくなります。
そのため、長い線を引くときは補正を強めに、顔のパーツなど細部を描くときは弱めにするなど、作業内容に応じて数値を調整しましょう。

解像度は、画像の精細さを決めるドットの密度を表す数値です。ウェブサイトやSNSでの閲覧のみを目的とする場合、画面表示の基準である72dpiでも問題はありません。
しかし、将来的に印刷を行うかもしれない場合は、初めから高い解像度でキャンバスを作成しましょう。カラーイラストであれば300から350dpi、モノクロの漫画であれば600dpiが目安となります。解像度が低い状態で描いた線を後から拡大すると、ピクセルが引き伸ばされて輪郭が波打つようにぼやけてしまい、線の明瞭さが失われてしまいます。
デジタル特有の機能として、ベクターレイヤーの使用が挙げられます。一般的なラスターレイヤーがピクセルの集まりで画像を記録するのに対し、ベクターレイヤーは線の始点と終点、そして曲がり具合を数式として記録しています。
この構造の違いにより、描いた後に線をどれだけ拡大縮小しても、画質が劣化してぼやけることがありません。さらに、線をつまんで形を変えたり、交差した不要な線を交点まで一瞬で消去したり、線の太さを後から均一に変更したりすることが可能です。主線をベクターレイヤーで描き、着色をラスターレイヤーで行うなど、作画の効率と正確性を考えて使い分けるのもおすすめです。

表現したいイラストのスタイルによって、おすすめのペンの性質は異なります。
スタイルに合わせたおすすめのペンは以下の通りです。
一般的なイラストやキャラクターデザインでは、筆圧によって線の太さが滑らかに変化するGペンや丸ペンが適しています。これにより、1本の線の中で線の強弱を表現できます。
一方で、アニメーションのような均一な表現を目指す場合は、あえて筆圧による強弱が出にくいフラットなペンを使用します。これにより、画面全体の線の情報量が均一になり、すっきりとした印象を与えます。
漫画の制作では、明確な白黒の対比が必要となるため、入りと抜きのキレが良い、輪郭がはっきりとしたペンが好まれます。
また、水彩画や絵本のような柔らかい質感を表現したい場合は、あえて線の縁が少しぼやけた鉛筆やシャープペンシルのようなブラシを選ぶことで、着色したときにも色と線が自然に馴染みます。
アイビスペイントでは、ブラシの選択肢が豊富に用意されており、設定画面から個別にカスタマイズが可能です。一部の高度なブラシは有料プランで使用可能になりますが、基本的な描画性能は十分に備わっています。

クリップスタジオペイントでは、標準的なペンの他に、世界中のクリエイターが作成したさまざまな質感のブラシを導入できるシステムが整っています。自分の筆圧の癖や、表現したい質感に合わせて最適なツールを探すことができるのが特徴です。

雰囲気別にペンやブラシを分けると、画像のようなイメージになります。
描きたいイラストの雰囲気に合わせて、使うペンも考えてみましょう。

思い通りの線を引くためには、ツールの設定だけでなく、身体の使い方や視覚的な効果の与え方を理解する必要があります。
美しい線を引くための基本は、迷わずに素早くペンを動かすことです。ゆっくりと時間をかけて線を引こうとすると、手の震えや、ペン先と画面の摩擦がそのまま線に伝わり、ガタガタとした不自然な歪みが生じやすくなります。
一定の速度を保って一息に線を引くことで、手の動きに慣性が働き、滑らかな軌跡を描くことができます。一度で成功しなくても、デジタルならではのやり直し機能を活用し、納得のいく線が出るまで繰り返し線を描いてみましょう。

線の始まりである入りと、終わりである抜きにより、線に強弱をつけることで、平面のイラストに立体感を与えることができます。ペンの接地面積が徐々に変化することで、線が空間の奥へと回り込んでいくような視覚的効果が生まれます。
これは、人間の目が、細い線を遠くにあるもの、または光が当たっている場所と認識し、太い線を手前にあるもの、または影になっている場所と認識する性質を利用しています。筆圧のコントロールにより、線の端を自然に細くしていく感覚を掴みましょう。

線の重要度や位置関係に応じて線の太さを使い分けて、線画にメリハリをつけましょう。画面全体を同じ太さの線で描いてしまうと、すべての要素が同じ距離感に見えてしまい、平面的な印象を与えてしまいます。
例えば、キャラクターの最も外側にある輪郭線を太く描き、衣服の細かいシワや髪の毛の流れる線などを細く描くことで、キャラクターというひとつの塊が背景から浮き上がり、存在感がはっきりと出ます。これにより、見る人の視線を最も目立たせたい部分へと自然に導くことができます。

イラストの中でモチーフの奥行きは、線の重なり方でも視覚的に表現できます。基本的には、手前にある物体の輪郭線は途切れさせずにしっかりと描き、奥にある物体の線はその背後に隠すように描きます。
このとき、手前の線をわずかに太く、奥の線を細くすることで、空気遠近法のような効果が生まれ、画面の奥行きがさらに強調されます。また、髪の毛の隙間から目を透かして見せたい場合などは、一度重ねて描いた後に、消しゴムツールなどを用いて線の密度を調整することで、不透明度の重なりを擬似的に表現することもできます。

描く線の長さに応じて、身体の動かす部位を変えることも大切です。短い線や細部の描き込みは、手首のスナップを利用することで精密なコントロールが可能になります。
しかし、髪の毛の長い流れや、身体の大きな曲線などを手首だけで描こうとすると、手首の関節の可動域の限界から、途中で線が歪んだり硬くなったりしてしまいます。液晶タブレットなどの広い画面で長いストロークを描くときは、肘や肩を支点にして、腕全体を大きく滑らかに動かすことを意識すると、一息できれいな線を引くことができます。
線画に強弱をつける作業は、感覚だけでなく、物理的な法則に基づいたいくつかのルールが存在します。
線画全体の太さは、作品の方向性や世界観を大きく左右します。
例えば、細い線画は繊細さや透明感を表現するのに適しており、実写に近いリアルな描写に向いています。これは、現実世界には明確な輪郭線が存在せず、光と影の境界のみが存在するためです。線が細ければ細いほど、線の存在感が薄れて着色による陰影表現が際立ち、写実的な印象を与えやすくなります。
一方で、太い線画はポップで力強い印象を与え、キャラクターの存在感を明確に際立たせます。太い線は画面の中で明確な境界線として機能するため、背景とキャラクターを視覚的に切り離し、図形としての認識を助ける効果があります。表現したいイメージやテイストに合わせて、基準となる線の太さを選択することが重要です。

1本の線の中、あるいは画面全体で線の強弱を使い分けることで、イラストに立体的なメリハリが生まれます。
太く描くべき場所は、外側の輪郭線や、光が遮られて影になる部分、そして空間的に手前にあるものです。物体の境界や影になる隙間は、物理的に光が届きにくい場所であるため、線自体を太くすることで立体的な暗がりを表現できます。また、手前にあるものを太く描くことで、はっきりと見えるため前後の距離感が明確になります。
これに対して、内側の細かな描き込みや、光が直接当たる部分、奥にあるものは線を細く抑えます。これにより、すべての要素が主張し合うのを防ぎ、画面の中に適切な明暗のバランスが生まれます。読者の視線を集めたい顔の周辺などに自然と目が行くように意識しながら、線の密度を調整していく必要があります。

キャラクターの魅力を高めるためには、それぞれのパーツの構造に基づいた線画の描き分けが必要です。
目の線画では、上側のラインを太くし、下側のラインを細く描くことを意識します。これは、上まつ毛の密度が下まつ毛よりも高いことや、上まぶたが眼球に落とす影の厚みを表現するためです。まつ毛を描く際は、目頭から目尻へと向かう毛の流れを意識し、毛先に向かってペン先を浮かせるようにして線を細く抜くと、自然な毛並みが表現できます。目はキャラクターの個性が最も現れやすい部分であるため、自分の好みのイラスト作品を分析し、線の描き方を参考にすることも大切です。
参考記事:初心者も簡単!目のイラストの描き方

髪の毛を自然に描くためには、一本ずつの毛を描くのではなく、頭蓋骨の丸みに沿った大きな毛束として捉えて描いてみましょう。前髪、横髪、後ろ髪というように、大きなブロックに分けて全体の流れを決めてから、それぞれの塊の内部に細かな毛束を書き加えていくと、形が崩れにくくなります。
直線的でサラサラとした髪を表現したい場合は、線の始まりと終わりを細くする入り抜きの技術を使い、毛の流れに沿って一息に強弱をつけます。一方、ふわふわとした柔らかい髪を表現したい場合は、緩やかな曲線を重ねつつ、まとまりから離れて浮き出す後れ毛を描き加えることで、毛束の間に空気を含んだような質感を表現できます。
参考記事:初心者も簡単!髪の毛のイラストの描き方

背景や小物を描く際は、キャラクターよりも少し細い線を使って描きましょう。背景や小物などすべての要素を同じ太さの線で描いてしまうと、画面の主従関係が曖昧になり、主役であるキャラクターが背景に埋もれてしまいます。
また、色塗りが終わった後に、キャラクターの輪郭の周囲にわずかな余白や白い縁取りを設ける手法も効果的です。これにより、キャラクターと背景の間に視覚的な隙間が生まれ、平面的な画面の中に確かな奥行きを表現することができます。
参考記事:初心者も簡単!背景のイラストの描き方

アナログの紙とペンとは違い、デジタル特有の環境や設定が線の質に大きく影響します。ここでは、線画がうまくいかない主な原因と、その解決策を解説します。
デジタルイラストを描くためのタブレットの表面は、紙に比べて摩擦が少なく、ペンが滑りやすくなっています。そのため、デジタルのセンサーは人間の手のわずかな震えや力みまで正確に読み取ってしまうので、そのまま画面に反映されて線がブレてしまいます。
この問題を解決するには、手ぶれ補正機能を使いましょう。手ぶれ補正は、ペンから送られてくる震えのデータをソフト側で計算し、滑らかな軌道に修正して画面に表示する仕組みです。この数値を少し上げることで、摩擦の少ない画面上でも安定したきれいな線を引くことができます。
また、短い線を何度も重ねて一本の線にしようとする描き方も、線が汚く見える原因になります。線が重なる部分にわずかなズレが生じ、それがノイズとなって見栄えを損ねるからです。手首の動きだけで細かく何本も線を描くのではなく、腕全体を使って一回の動きでスッと線を引くように意識すると、ノイズのない美しい線画に仕上がります。

細い線画を上手く描けない場合は、自分の手の力とソフトの設定が噛み合っていない可能性が高いです。デジタルツールには筆圧検知という機能があり、ペンを押し付ける力の強弱によって、線の太さが自然に変わるようになっています。
ペイントソフトの初期設定は平均的な力の強さに合わせて作られているため、もともと筆圧が強い人がそのまま描くと、少し触れただけでも太い線が出力されてしまいます。細い線を引くために無理に力を抜いて描こうとすると、手が疲れるだけでなく線のコントロールも難しくなります。
このようなときは、ソフト側で筆圧の感度を調整しましょう。たとえばクリップスタジオペイントなどのソフトでは、筆圧検知レベルの調整という項目から、自分が普段描く力の強さに合わせてペンの反応を変えることができます。少し強めにペンを押し付けても線が太くなりすぎないように設定することで、自分の手に負担をかけず、細い線を自然にコントロールできるようになります。
また、線画が太くなってしまうのは、必ずしも失敗ではありません。線の太さには、イラスト全体の印象を大きく変える効果があります。
太い線は視覚的な情報量が多いため、キャラクターの輪郭やシルエットを強く目立たせる効果があります。アメリカのアニメーションやポップなイラストで太い線がよく使われるのは、背景からキャラクターをくっきりと浮き立たせ、元気で力強い印象を与えるためです。もし自分の線が太くなりやすいのであれば、その特性を生かして、あえて線を強調する作風に挑戦するのもひとつの方法です。
もちろん、繊細で細い線画を描きたい場合は、先ほど触れた手ぶれ補正や筆圧設定を見直すことで対応できます。線が太くなる仕組みと細くするための設定の両方を理解しておけば、描きたいイラストの雰囲気に合わせて、線を自由に選び分けることができるようになります。


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