
人物・キャラクターの描き方
初心者も簡単!動きのあるポーズのイラストの描き方
動きのあるポーズを描くポイント コントラポストを取り入れる コントラポストとは、古代の彫刻を作るときから使われてきた考え方で、体重をどちらかの足に偏らせることで、美しい姿勢やポーズを作る手法です。 ポイントは2つあります。体の重心を片足に寄せること、そして肩と腰の傾きを逆向きにすることです。人の体は…
カテゴリーから選ぶ
キーワードから選ぶ

形や角度によって左右のバランスが崩れやすい足は、人体の中でも描くのが難しいとされるパーツです。しかし、足の骨や筋肉の仕組みを理解し、ポイントさえ押さえれば、どのような角度からでも立体的にバランスよく描けるようになります。
今回は、足の基本となる構造から、きれいに描くコツ、さまざまなポーズの描き方まで、足の描き方を詳しく解説していきます。足が描けるようになったら、人物イラストや身体のイラストにもぜひ挑戦してください。
人間の体において、地面に立って移動するための足は、複数のパーツが連なってできています。日本語ではどちらも「あし」と呼びますが、イラストを描くために構造を捉えるときは、二つの部位に分けると理解しやすくなります。
ひとつは、太ももから足首までの部分を指す、レッグとしての脚です。もうひとつは、足首からつま先までの、地面に接する部分を指す、フットとしての足です。この2つは、それぞれ役割や形状の仕組みが異なるため、分けて考えると形が捉えやすくなります。

脚全体の長さを決める要素として、足の付け根である股関節と、中間にある膝関節、そして足首の三つの主要な関節があります。人間が自然に立ったときの美しいバランスの基準は、股から膝までの長さと、膝から足首までの長さがほぼ等しくなることです。
この比率が崩れてしまうと、足が極端に短く見えたり、逆に長く見えたりして、全体の体型が不自然になってしまいます。まずはこの等しい比率を基準として覚えることが、形を崩さないための大切な一歩となります。
足首から先には、体重を支えるための細かなパーツが存在します。これらをただ平面的に捉えるのではなく、それぞれの立体感を意識して描き分けることで、自然な存在感が生まれます。

そのなかでも意識すべきパーツは、上部の傾斜を作る足の甲、後ろ側を支えるかかと、左右に出っ張るくるぶし、そして先端の足の指です。この4つのパーツは、足の中でも立体的な基準として機能します。ただ外側の線をなぞるのではなく、「ここに甲の傾斜がある」「ここにかかとの塊がある」と意識して配置していくことで、どの角度から見ても形が崩れない自然な足を描くことができます。
また、くるぶしを描くときの大きなポイントは、骨の構造上、内側が高く、外側が低い位置にあるという点です。この左右の高さの違いを正しく描き分けるだけで、足の向きが正確に伝わるようになり、説得力のある立体感が生まれます。
まずは基本となる、まっすぐに直立した状態の脚を描いていきます。いきなり細かい部分を描き始めるのではなく、まずは足全体の形を大きな塊として捉えることで、左右の長さがずれるのを防ぐことができます。
まず、脚の骨組みや大まかなシルエットを表すアタリを描きます。いきなり細部を書き始めると全体の長さが狂ってしまうため、単純な図形を使って配置を決めていきます。

はじめに、体の重心を意識して、脚の軸となる直線を垂直に一本引きます。次に、地面と接する位置に横に広い台形を描き、足先が外側に向かって広がる空間を作ります。
続いて、太ももの付け根と膝、そして足首の位置に目印となる円を配置します。この円は関節の位置を示しています。このとき、左右の円の高さを水平にそろえることが、地面に対してまっすぐに立つ安定した姿勢を作るためのポイントとなります。最後に、この中心線と円をつなぐように四角形や円柱を描き加え、太ももやふくらはぎの肉付けを行います。
形をとらえることに慣れてきたら、最初の軸線と関節の円を同時に描いても問題ありません。四角や円を組み合わせて、自分の描きやすい図形の組み合わせを見つけて、形を崩さないようにしましょう。
参考記事:初心者も簡単!アタリの描き方

大まかなアタリが描けたら、その線の透明度を下げて、新しく重ねたレイヤーに線画を描いていきます。
線画を描くときには、膝の表現を意識しましょう。膝は太ももの骨とすねの骨が合わさる部分であり、皮膚のすぐ下に硬い骨が出っ張っています。
そのため、丸い曲線だけで描くと骨の質感が失われ、不自然に柔らかい足に見えてしまいます。骨の形を意識した平らな面を作り、そこにできるわずかな影や皮膚の引っ張られる線を描き加えることで、画面の中にリアルな立体感が生まれます。実際に自分でも膝を触って、骨の硬さや凹凸の構造を確かめてみましょう。
参考記事:初心者も簡単!膝のイラストの描き方

足先は、キャラクターが地面を捉える大切なパーツです。靴を履いている場合と、裸足の場合で、捉え方を変えましょう。
キャラクターが身につけている靴を描く際は、靴の中に人間の足が入っているという立体的な空間を意識することが大切です。形をとらえるのが難しい場合は、つま先の部分を、半分に切ったお椀のようなシンプルな形状としてイメージすると描きやすくなります。
まず、つま先にあたる部分にお椀型の半円を配置します。次に、地面に接する足裏のパーツをしっかりと平らに描きます。足裏が丸みを帯びていると、地面にしっかりと立てず、浮いているような違和感が生じるため、平らに描きましょう。そのお椀の奥に向かって、傾斜のある台形を重ねることで、足の甲の厚みが表現できます。

足のアタリが取れたら、靴の種類によって外側のシルエットの描き方を変えていきます。
スニーカーやスリッパは布などの柔らかい素材でできているため、足の形に沿った滑らかな曲線で包むように描きます。一方で、革靴やローファーなどは素材が硬く、形が変わりにくいという性質があるため、直線や四角いシルエットを意識して、素材の硬さを表現します。
参考記事: 初心者も簡単!靴のイラストの描き方

裸足を描くときは、足先全体を、親指側が厚く小指側に向かって薄くなっていく、つぶれた三角形の塊として捉えます。
足の指は、手の指とは全く違った構造をしています。手の指は中指が最も長くなりますが、足の指は親指が最も太く、厚みがあるのが特徴です。指先全体の並びは、親指から小指にかけて、なだらかな傾斜を作るように並びます。
さらに、爪の向きも重要なポイントです。親指の爪はほぼ真上を向きますが、人差し指から小指へと進むにつれて、足の側面の丸みに合わせて、爪の向きが少しずつ外側へと傾いていきます。

イラストで描くときは、まず親指のための大きな丸と、残りの四本の指を一つにまとめた楕円のアタリを描きます。足の指は全体として、内側の親指側に向かって軽く巻き込むような流れを持っています。特に小指は内側に丸まり、小さな三角形に近い形になります。

全体の配置のバランスを確認してから、線画で一本ずつの指を切り分けていきます。最後に、足の甲から指の付け根へと伸びる骨の筋を薄く描き加えることで、皮膚の下にある構造が強調され、より本物に近い立体感が表現できます。

基本の足の形が理解できたら、動きのあるさまざまなポーズに応用していきます。いろんなポーズの足を描くときは、関節が曲がったときに、筋肉や皮膚がどのように変化するかを知ることがポイントです。
足を曲げたポーズを描くときは、関節の位置を示す円を正確に配置し、太ももとすねの輪郭線を組み合わせてアタリを取ります。
曲げている足を描くときに注意すべきなのは、パーツ同士の重なりの表現です。
膝を深く曲げると、太も本の裏側とふくらはぎの筋肉が強く押し合って変形します。このとき、画面上で隠れて見えなくなる奥の線も一度つながっているように描いてから、見えていない部分の不要な線を消去することで、足のつながりが不自然に途切れるのを防ぐことができます。
また、膝の裏側には、肉が挟まれてできるシワの線を一本入れるだけで、関節が深く曲がっている状態を分かりやすく伝えることができます。

椅子に腰掛けている状態の足を描くときは、家具の面と脚を一緒にアタリを取りましょう。
人間が椅子に座ると、お尻から太ももの裏側にかけて、体重の重みによって椅子の座面に強く押し付けられます。そのため、太ももの裏側のラインは椅子の上で直線的に平らになり、逆に上側のラインは、押し出された肉によってなだらかな山のようなカーブを描きます。重力によって形が変化するという物理的な現象を意識することで、座っている姿勢に説得力が生まれます。

あぐらや体育座りのように、地面に直接座るポーズでは、足の裏が正面を向く機会が多くくなります。このときの足裏は、横に寝かせた台形として捉えると全体の形がまとまります。
まず底面となる四角形を意識し、その枠の中にかかとと指の塊を配置します。足の裏には、内側の側面が上にアーチ状にくぼむ土踏まずという構造があります。このくぼみの曲線を正しく表現することで、平らな板のようにならず、人間の足特有の立体的な裏側を再現することができます。

足を組んでいるポーズは複雑に見えますが、重なりの順番を追って描いていくことで、正確な形になります。
はじめに、座る土台となる位置とお尻の形を描きます。次に、バランスを崩さないように、下側になって全体の体重を支えている脚をしっかりと描き上げます。その後に、上側になるもう片方の脚を、下側の脚に引っ掛けるように重ねて描き込みます。最後に、二つの脚が重なって見えなくなった奥の線を消して整理することで、前後の奥行きが正しく表現され、違和感のない足を組んでいるポーズが完成します。


走っているときの足は、走りの勢いを表現するために、直線を意識した大胆なアタリを取ることが重要です。
走っている足では、一歩を前に大きく振り上げている脚と、後ろ側で地面を強く蹴り出している脚という、前後の役割の違いをはっきりと描き分けます。
また、横から見た構図では、足の指は前後に重なって見えにくくなるため、細部を一枚ずつ描き込みすぎないのがコツです。ひとつのまとまった塊としてシンプルに捉える方が、走る動作のスピード感が損なわれません。

キャラクターの年齢や性別に合わせて足の肉付きを変化させることで、足の見た目の説得力がさらに増します。
男性と女性の足の違いは、骨格の太さと筋肉や脂肪の発達度合いによって生じます。イラストを描くときは、直線的な男性の足と曲線的な女性の足という意識を持つと描き分けやすくなります。
男性の脚は、直線的なラインをベースにし、ふくらはぎやすねの筋肉が大きくしっかりと張っている形状を描きます。アタリの段階からやや角張ったブロックとして捉え、膝の皿やくるぶしといった皮下の骨の硬さ、足の甲を走る筋を直線的に強調することで、力強く男らしい印象を表現できます。
一方、女性の脚は、全体的に丸みを帯びた滑らかな曲線でできています。女性は皮下脂肪がつきやすい性質があるため、太ももをやや太めに描き、そこから足首に向かってなだらかにくびれていくラインを描くことで、柔らかい質感を表現することができます。男性と違い、筋肉をあまり描き込まないのもポイントです。

子供の足を描くときは、大人とは異なる体型の比率と肉付きを意識する必要があります。
幼児から小学校低学年くらいまでは頭身が低く、足そのものの長さが非常に短いです。筋肉はまだ十分に発達していないため、足の筋肉のふくらみを作るのではなく、脂肪による全体的な丸みや、詰まったような太さを強調します。膝の骨の出っ張りも皮膚に埋もれて目立たないため、くびれの少ない平坦で柔らかい輪郭にすることで、より子供らしさを表現できます。
参考記事:初心者も簡単!イラスト・キャラクターの頭身比率とバランスの取り方

イラストの完成度をさらに高めるために、構造的な共通のポイントを押さえておきます。
脚の輪郭を描くとき、ただの直線的な棒のようになってしまうと、生きている人間の自然さが失われてしまいます。人間の脚は、筋肉の配置によって特有の曲線を描いています。
正面から見たとき、太ももは外側に向かって緩やかに膨らみ、ふくらはぎは内側と外側で膨らむ位置の高さが上下に少しずれています。この高低差のある膨らみを意識して、全体として緩やかなS字のようなシルエットを作ることで、自然な肉付きが表現できます。アタリの線から少し肉を外に盛るイメージで描くと上手くいきます。

立っているポーズを描くうえで、最も重要となるのが、体重がどこにかかっているかという重心の位置です。
例えば、片方の足だけに体重を乗せて立っている場合、体重を支えている側の骨盤が上へ持ち上がります。人間の体は、首の付け根にあるくぼみから地面に向かって垂直に下ろした重心線が、体重を支えている足の内くるぶしのあたりに位置することで安定します。
この位置がずれると、今にも倒れそうな不自然な立ち姿になってしまいます。
足の指を上手に描くためには、最初から一本ずつの細い線を引かないことが大切です。
まずは、足の指を、親指という大きな独立したブロックと、残りの4本の指をまとめたひとつの大きなブロックとして捉えます。全体の大きさと向きのバランスが画面の中で正しく配置できているかを確認した後に、初めてその4本のブロックを切り分けるように指を描き込んでいきます。
この段階を踏むことで、指が長すぎたり短すぎたりする失敗を防ぐことができます。


アタムアカデミーのオンラインイラスト教室では、足の描き方を学ぶことができます。
足のパーツの描き方や、立っている状態・座っている状態の足、足を上手に描くポイントまで、足のイラストの描き方を基本から応用まで講師とやりとりしながら練習できます。


アタムアカデミーでは、入塾前にオンラインイラスト教室の授業を体験できる無料体験レッスンを行っています。講師とビデオ通話をしながら授業を体験していきます。
オンライン無料体験レッスンはiPadに必要なソフトをインストールし、applepencilを使って授業を行っています。iPadをお持ちでない方は、紙とペンでの体験もできます。
課題や制作した作品は講師とチャットやメールでやりとりをすることで共有を行います。兄弟でのご参加、お友達同士のご参加もOK。
オンラインであっても、対面型の教室と同じように学ぶことができます。
インターネット・カメラ機能のある端末1台
タブレット&タッチペン
