イラストノウハウ
特殊効果・テクニック

初心者も簡単!イラストの影の付け方

  • 描き方

この記事では、基本的な影の塗り方はもちろん、イラストの雰囲気をガラリと変える影色の選び方や、キャラクターを生き生きと見せる演出テクニックまで詳しく解説します。

いつものイラストに「影」をほんの少し加えるだけで、作品は見違えるほど立体的で魅力的になります。影の描き方をマスターしてイラスト表現の幅を広げましょう。

なお、光の描き方については、初心者も簡単!光のイラストの描き方を参考にしてください。

イラストにおける「光と影」表現の魅力や特徴

光や影を描き込むことで、イラストをより魅力的に見せることができます。まずは光や影がもたらす主な効果を紹介します。

1.立体感を与える

光によって影が生まれることで、物の形や表面の凹凸がはっきりと分かり、平面的なイラストが立体的になります。

2.雰囲気を変える

光の当たり方や色、強さなどを工夫すると、イラスト全体の雰囲気をコントロールできます。例えば、赤や黄色の光をやわらかく当てると、温かみのある優しい雰囲気のイラストになります。

3.キャラクターの感情を伝える

光が当たる方向によって、キャラクターの表情が変わり、感情を豊かに表現することができます。

  • 真横からの光:キャラクターの強い意志や決意を表現
  • 下から光:怖さや不気味さ、緊張感を表現

2種類の「かげ」の違い

イラストで光を表現するときに重要なのが、かげの考え方です。実は「かげ」には、影(シャドウ)と陰(シェード)の2種類があります。

影(シャドウ/落ち影)

物によって光が遮られて、地面や壁などにできるかげのことです。物体のシルエットとして、形がはっきり見えるのが特徴です。

陰(シェード/陰影)

物体そのものにできる、光が直接当たっていない暗い部分のことです。キャラクターや物に丸みなどの立体感を出すために不可欠です。

物体には必ずこれら2つの「かげ」ができることを意識しましょう。実際に描くときには、以下のポイントをおさえるのがコツです。

  • 光の向きと反対側にかげをつける
  • 絵の雰囲気に応じて、かげの濃さや、ぼかし具合を変える

参考記事:初心者も簡単!光のイラストの描き方

基本的な影の付け方

ここでは、デジタルイラストなどで使える基本的な影を塗る手順を解説します。

1.光源の位置を決める

まずは光源(光がどこから当たっているか)の位置を決めます。 今回は、右斜め上から光が当たっていると想定して影を塗っていきます。正面よりも横や斜め上から光を当てると、立体感が出やすくなるので初心者の方にもオススメです。

2.影になる部分のアタリを描く

光源を決めたら、最初にざっくりと影のアタリ(大まかな位置を示す下書き)を塗っておきましょう。

この工程は省略しても大丈夫ですが、最初にアタリを塗っておくことでイラスト全体の完成形がイメージしやすくなります。

3.イラストにあった影色を選ぶ

影色は、単なる黒やグレーではなく、描きたいイラストのイメージに合わせて選びましょう。

  • 赤っぽい影:かわいいイメージのイラストや、昼や夕方など日の光が強い場面
  • 青っぽい影:冷たい・暗いイメージのイラストや、夜など光が弱い場面
  • 緑っぽい影:爽やか・ミステリアスなイメージのイラストや、朝のような黄色や緑がかった光の場面

また、影の中で色のグラデーションを作ると、空気感を表現しやすくなります。光源に近い場所は暖かい色、遠い場所は冷たい色と塗り分けることを意識してみてください。

空気遠近法(遠くのものが霞んで見える効果)のように、奥に向かうにつれて影色を青っぽくするのも効果的です。

影の色味の選び方は、初心者も簡単!影の色味の選び方を参考にしてください。

4.影を塗る・ハイライトを入れる

アタリに沿って本番の影を塗り、最後にハイライト(最も光が当たっている一番明るい部分)を描き足したら完成です。

影色はキャラクターがいる環境によって大きく変わります。もしイメージしづらいときは、自分が描きたいイメージに近い写真やイラストを探して参考にしてみましょう。

塗り方別の影の付け方

イラストの塗り方に合わせて、影の描き方も変えてみましょう。代表的な3つの塗り方を紹介します。

アニメ塗り

パキッとした陰影の境界線が特徴的な、シンプルな塗り方です。影は基本的に1色(多くても2色)で表現します。細かい影は省略し、影の形を大きな面として捉えて、くっきりと塗り分けるのがコツです。

参考記事:【アイビスペイント】アニメ塗りの方法

ブラシ塗り

アニメ塗りをベースに、影の境界線をブラシでぼかしたり、エアブラシで柔らかいグラデーションを加えたりする塗り方です。色の混ざり合いを活かすことで、イラストに柔らかく、優しい雰囲気を与えることができます。

厚塗り

油絵のように、線画に頼らず色を塗り重ねて立体感を描き出す方法です。ブラシ塗りよりもさらに細かく光と影を捉え、色を馴染ませながら形を作っていくことで、重厚感のあるリアルな表現を目指します。あえて筆のタッチを残して、絵画的な質感に仕上げることもできます。

参考記事:初心者も簡単!厚塗りの方法

パーツ別のキャラクターの影を描くポイント

キャラクターを描く際につまずきやすい、パーツごとの影の付け方のコツを解説します。

顔のパーツの影の付け方

顔の影は、キャラクターのデフォルメ具合(頭身や絵柄)によって付け方を考えましょう。

アニメ調のイラストならシンプルな影を、リアル風のイラストなら、骨格や筋肉の流れに沿った影を意識すると、より立体的になります。

「束感」を意識した髪の毛の影の付け方

髪の毛をサラサラで立体的に見せるには、束感(たばかん)を意識して影を付けます。

  1. まずは柔らかいエアブラシなどで、頭全体の丸みを意識してざっくりと大きな影を塗る。
  2. 次に、髪の毛の流れに沿って細かい影を描き込みます。 細かい影を描く際は、前髪・横髪・後ろ髪とパーツを分けて考えると、束感を表現しやすくなります。

参考記事:初心者も簡単!髪の毛のイラストの描き方

服のシワと影の付け方

服のシワも影を使って表現します。影の塗り方を変えることで、服の質感や素材を描き分けることができます。

  • 硬い素材(革ジャンなど):影の境界線をくっきりとパキッと描く
  • 柔らかい素材(Tシャツなど):影の境界線をぼかし気味に柔らかく描く

シワの形がイメージしづらいときは、自分で服を引っ張って写真を撮るか、他のイラストを参考にしてみましょう。

参考記事:初心者も簡単!服のシワのイラストの描き方

影を使った演出テクニック

影を使いこなせば、時間帯や感情、シチュエーションまで豊かに表現することができます。

時間帯を表現する影(朝・昼・夜)

影の色と光の色を組み合わせることで、時間帯を表現できます。

  • :光は柔らかい青色や黄色。影は青色や水色系。
  • :太陽の光をイメージした白っぽい光。影は濃い青色やグレー系。
  • :光は街灯などを意識した黄色や、月明かりを意識した暗い青色。影は光の色よりさらに暗い色。

感情を表現する影(不安・恐怖・決意)

影の落ち方によって、キャラクターの心理状態を演出できます。

不安や恐怖といった感情は、目元に暗い影を落とすことで効果的に表現できます。 逆に決意を表現したいときは、キャラクターの目元だけに光が当たっているように見せたり、逆光にして明暗のコントラストを強くつけたりするのがオススメです。

状況・環境を表現する影(帽子・木漏れ日・水面)

  • 帽子の影
    光源の位置と、帽子のつばから落ちる影に注意します。光源がキャラクターの真上にある時、つばが長いほど顔に落ちる影も長くなります。
  • 木漏れ日の影
    最初にキャラクター全体に影を落とした後、木漏れ日の光をハイライトとして散りばめます。ハイライトのフチに赤や青などの色を加えると、光が虹色にきらめくような美しい雰囲気になります。
  • 水面の反射影
    最初に影を落としてから、ハイライトで波面を描き込みます。影は下に向かって暗くなるようグラデーションで塗りましょう。ハイライトの境目を少しぼかすことで、水面の反射らしい爽やかな揺らぎを表現できます。

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アタムアカデミーでは、イラストの影の付け方を学ぶことができます。

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